研究課題/領域番号 |
22592196
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
月村 直樹 日本大学, 歯学部, 准教授 (10301558)
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研究分担者 |
本田 雅規 日本大学, 歯学部, 准教授 (70361623)
磯川 桂太郎 日本大学, 歯学部, 教授 (50168283)
本田 和也 日本大学, 歯学部, 教授 (30199567)
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キーワード | 再生治療 / 骨芽細胞 / 免疫細胞 |
研究概要 |
この研究の目的は、骨形成原細胞と末梢血単核細胞(Peripheral Blood Mononuclear Cells)を共培養し、骨形成原細胞の増殖、分化そして石灰化能を見ることで、免疫細胞の骨形成原細胞への影響を確認することです。 本実験では、8週齢Sprague-Dawley系雄ラットの大腿骨から採取した骨髄細胞を、骨芽細胞誘導培地と非誘導培地を用い、100mm細胞培養ディシュに播種して静置培養し、2日後にそこに同様のラットの心臓から血液を採取し得られた末梢血単核細胞を加え共培養しました。まず、本実験の最適な条件を図るべくそれぞれの細胞の濃度を調べた結果、骨形成原細胞の25倍の末梢血単核細胞の共培養が天井効果であることがわかり、以降の実験についてはそれに準じて行いました。 次に、細胞の増殖能をヘマトサイトメータによる細胞数のカウント並びにWST-1とBrdUを用いて調べた結果、細胞を共培養すると細胞増殖能が有意に上昇することが確認できました。分化能においても、ALP染色において顕著に上昇することが認められました。また、細胞骨関連mRNAの発現解析をRT-PCR法を用いて骨関連遺伝子であるI型コラーゲン、オステオポンチンおよびオステオカルシンmRNAの検出を行った結果、有意に発現することが確認しました。 このことより、免疫細胞(末梢血単核細胞)は、骨芽細胞の生物学的能力の亢進の一役を担っていることが確認できました。しかし、そのメカニズムやどういったサイトカインなどが関与しているかなどはわかっておらず、次年度の研究課題であるように思われます。また、Vivoの実験についても、次年度以降に計画されており、初年度の結果を踏まえてさらにデータの蓄積を行っていこうと思っております。
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