研究概要 |
骨再生時の血管新生をマイクロCTと血管造影法を併用し,自然閉鎖可能な骨欠損(非臨界骨欠損)と自然閉鎖不可能な骨欠損(臨界骨欠損)の再生過程における血管新生の動態について,ラット骨欠損を用いて分析した。その結果,骨再生時の新生血管は,非臨界骨欠損では骨欠損部全体に広がるように形成されたが,臨界骨欠損では欠損部全体には広がらなかった。血管新生と骨再生との間には,正の相関性を認めた。ラット骨欠損では,血管新生量と骨再生量に高い相関性が認められ,血管新生が骨再生を調節している可能性が示唆された。とくに,非臨界骨欠損においては血管新生が完全な骨再生を誘導することがわかった。
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