研究課題/領域番号 |
22592201
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
八上 公利 松本歯科大学, 歯学部, 准教授 (00210211)
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研究分担者 |
牧 茂 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (20134942)
笠原 香 松本歯科大学, 歯学部, 准教授 (20064694)
川原 一郎 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (20319114)
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キーワード | 骨再生 / 糖尿病 / 幹細胞 / 骨補填材 / ドラッグデリバリーシステム / BMP-2 / 骨粗鬆症 / 歯周病 |
研究概要 |
糖尿病・骨粗鬆症合併症患者においては骨梁は極めて乏しく、仮に両疾患が改善し自家骨移植や人口骨により骨再生を行いインプラント治療を行っても、骨代謝の低下により良好な結果が得られない。したがって、同疾患に骨再生を行う際には宿主の骨質の向上を同時に行うことが必要である。これまでに糖尿病単独や骨粗鬆症単独の動物における基礎的研究は多くなされているが、糖尿病・骨粗鬆症合併モデルに対する歯科の基礎的・臨床的研究は内外において報告例が無い。そこで、申請者は糖尿病・骨粗鬆症合併症モデル動物を用いて、骨再生部位局所における骨再生に必要な因子を解析し、ドラッグデリバリーシステムによる骨再生療法を開発することを目的として本研究を企画した。 平成23年度は、22年度に網羅的に行った,糖尿病・骨粗鬆症合併症モデルによる、骨再生部における骨質およびBMP-2やIGF-1、TNFa、IL-1、IL-6、RANKLなどの因子の発現について免疫組織染色とin situハイブリダイゼーションによる組織遺伝子学的解析した。その結果、歯周病歯槽部歯槽骨におけるBMP-2やIGF-1、TNFa、IL-1、IL-6、RANKLなどの因子の発現の上昇が観察された。また、AHCCがTNFa、IL-1によるNO産生を抑制し間葉系幹細胞の骨芽細胞への初期分化を維持することが示された。しかしながら、糖尿病動物の作製は個体差が大きく一様なデーターを得るための解析が必要と考えられ、現在のところ組織検査データーとCTデーターを解析中である。 平成24年度は、22-23年度のデーター解析により定量性が得られた因子について、促進もしくは阻害に必要な標的因子のリコンビナント(RP)と抗体を作成し、その上で、標的因子をドラッグデリバリーシステムとして付与したDDS-HB37Hにより糖尿病・骨粗鬆症合併症モデル動物の骨欠損部の再生を行い組織遺伝子学的解析により効果を判定する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね当初から予想された結果と進行状況であるから.
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今後の研究の推進方策 |
現段階までに,殆ど結果が得られているので,今後は縒り信憑性のあるデータをそろえていくために,数値検定等により吟味し,必要に応じて追加実験を行い,公表論文作成に向けて研究していく予定である.
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