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2012 年度 実績報告書

iPS/ES細胞による歯科用モノマーの発生毒性スクリーニング試験

研究課題

研究課題/領域番号 22592202
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

今井 弘一  大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (90103100)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード発生毒性 / 接着材 / ES細胞 / iPS細胞 / 3次元培養 / Bis-GMA / EST法 / 細胞毒性
研究概要

材料成分のみではなく実際に市販されている12種類の接着材の発生毒性の検討を行った.EST法を準拠し12種類の市販接着材をDMSOを溶媒として各細胞用培養液で倍数希釈し各試験液として発生毒性試験をまず実施した.そのため,同時にMTT法による細胞毒性試験を実施した.その結果,各製品間で結果が大きく異なることが判明した.とくにBis-GMAが含まれるものは一部を除いて細胞毒性が強い傾向であった.発生毒性は,すべて"non embryotoxicity"の範疇を示した.さらに,マウス由来のiPS細胞とES-D3細胞の両細胞を用いて,コラーゲンゲルならびにガラス繊維をスキャフォードとして3次元培養し,12種類の市販接着材を用いて分化してテラトーマ状態のiPS細胞ならびにES-D3細胞中で心筋の鼓動が鏡見されたウェルの比率について検討した.その結果,各製品間で鼓動率の結果が大きく異なった.これらの結果は細胞毒性の結果とほぼ比例することが判明した.Bis-GMAが混入された製品はiPS細胞,ES-D3細胞ともに発生毒性が強い傾向が伺われた.しかし,リン酸モノマー,MAC-10,Bis-MPEPP等の製品,HEMA,MMA等の製品,MMA, ジメタクリレート,HEMA等の製品,4-メタクリロキシエチルトリメリット酸,メタクリル酸エステル等の製品,UDMA, TEGDMA等の製品で発生毒性が少なかった.しかし,例外的にアセトン,Bis-GMA, カルボン酸系モノマー,TEGDMA, ホスホン酸系モノマー等の製品でBis-GMAが混入されているにもかかわらず発生毒性が少なかった製品も存在したが相対的な混入比率が低かった可能性も大きいと考えられた.以上のことから各材料成分モノマーの結果とそれらを使用した実際の製品のin vitro発生毒性について判明した.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 3件)

  • [雑誌論文] Comparison between the two endpoints of the embryotoxicity test using the contracting myocardial cells and the alkaline phosphatase (ALP) activity.2012

    • 著者名/発表者名
      Imai K.
    • 雑誌名

      J Oral Tissue Engin

      巻: 10 ページ: 82-88

    • 査読あり
  • [雑誌論文] An attempt to study of mouse ES cell differentiation using collagen derived from tilapia scale.2012

    • 著者名/発表者名
      Imai K.
    • 雑誌名

      J Oral Tissue Engin

      巻: 10 ページ: 89-94

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cell viability of mouse cells by exposure to the dental adhesives using cell recovery test with 3D culture.2012

    • 著者名/発表者名
      Imai K.
    • 雑誌名

      J Oral Tissue Engin

      巻: 10 ページ: 42-47

    • 査読あり
  • [雑誌論文] In vitro study of cell differentiation by two type mouse embryo stem cells on mono- and multilayer nanocarbon tubes.2012

    • 著者名/発表者名
      Imai K.
    • 雑誌名

      Appl Surf Sci

      巻: 258 ページ: 8444-8447

    • DOI

      10.1016/j.apsusc.2012.01.150

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 代謝活性因子を含めたin vitro発生毒性評価法の開発2012

    • 著者名/発表者名
      今井 弘一
    • 雑誌名

      J Bio-integ

      巻: 2 ページ: 91-96

    • 査読あり
  • [学会発表] 細胞培養の本当の問題点 -再生とインプラント臨床家のために-

    • 著者名/発表者名
      今井 弘一
    • 学会等名
      日本再生歯科医学会設立10周年記念セミナー
    • 発表場所
      兵庫県神戸市
    • 招待講演
  • [学会発表] 再生医療における胚性幹細胞の有用性,応用と将来展望

    • 著者名/発表者名
      今井 弘一
    • 学会等名
      第319回北海道歯学会例会/大学院歯学研究セミナー
    • 発表場所
      北海道札幌市
    • 招待講演
  • [学会発表] ナノテクノロジーの医用応用についての近未来を考える

    • 著者名/発表者名
      今井 弘一
    • 学会等名
      第7回ナノ・バイオメディカル学会
    • 発表場所
      京都府京都市
    • 招待講演
  • [学会発表] 歯科用モノマーの発生毒性試験法における新しい3次元足場材料の活用

    • 著者名/発表者名
      今井 弘一
    • 学会等名
      第10回日本再生歯科医学会
    • 発表場所
      兵庫県神戸市
  • [学会発表] ハイブリッド3D培養による新しいin vitro発生毒性試験システムの開発

    • 著者名/発表者名
      今井 弘一
    • 学会等名
      第10回日本再生歯科医学会
    • 発表場所
      兵庫県神戸市

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公開日: 2014-07-24  

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