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2012 年度 実績報告書

骨芽細胞の分化・増殖を促進する亜鉛修飾型チタン系インプラントの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22592205
研究機関秋田大学

研究代表者

福田 雅幸  秋田大学, 医学部, 准教授 (20272049)

研究分担者 山本 修  山形大学, 理工学研究科, 教授 (00230540)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードチタン系インプラント / 亜鉛修飾 / 骨芽細胞 / 分化・増殖
研究概要

平成22年度に作製した亜鉛修飾型チタン系インプラント(Zn-Ti)は、細胞レベルにおいて骨形成能を示したため、in vivoにおける骨形成能のスクリーニングのために、線状の試料(同処理を施したチタン線)をラットの大腿骨に埋入した。しかし、骨折や感染により実験結果が安定せず、平成24年度は、Zn-Tiと骨との反応に関してウサギを用いて検討した。Zn-Tiの棒状の試料をウサギ大腿骨に埋入し,埋入後4,12,24週に摘出し試料と骨との間の接着(剪断)強度を測定した。Ti表面の錯体水溶液処理および未処理を問わず、インプラントを埋入した期間が長くなると剪断強度が大きくなった。すべての期間を通して、錯体水溶液処理インプラントの剪断強度は、未処理インプラントより高い値であった。さらに、表面が比較的滑らかなインプラントの剪断強度がアンカーリング効果を期待して行ったアブレーション処理インプラントとほぼ同じになっていた。つまり、錯体水溶液で処理することによって、アンカーリング効果以上の接着性が実現できた。また、剪断強度試験後のインプラント表面には,骨の接着が観察された。これは、骨自身の結合強度より、インプラントと骨との間の結合力の方が高いことを示している。
今回作製したZn-Tiは、チタン表面に亜鉛錯体を修飾することで、生体内に埋入した後に亜鉛イオンを徐放させることができた。そしてこの亜鉛イオンは、材料周囲の細胞を骨芽細胞へ分化・増殖させ、さらに石灰化を促進させることが判った。徐放された亜鉛イオン濃度は細胞毒性をはるかに下回る値であったが、新生骨形成のために最適な徐放濃度に関しては、今後追加実験を行い、臨床応用に展開させる予定である。また、亜鉛の破骨細胞に及ぼす影響は検討していないので、骨吸収抑制作用がどの程度あるのかも解明する必要がある。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Evaluation of secondary bone grafting of the alveolar cleft in adult cleft lip and palate patients2012

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki M
    • 雑誌名

      Journal of Oral and Maxillofacial Surgery, Medicine, and Pathology

      巻: 24 ページ: 86-89

    • DOI

      10.1016/j.ajoms.2011.10.001

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 口腔癌に対する皮下埋め込み式リザーバー用いた逆行性超選択式動注化学療法の経験2012

    • 著者名/発表者名
      本間高志
    • 雑誌名

      頭頸部癌

      巻: 38 ページ: 21-25

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 閉塞型睡眠時無呼吸症候群の治療に用いる口腔内装置の咬合採得器具の使い方2012

    • 著者名/発表者名
      田中清志
    • 雑誌名

      日本歯科技工学会雑誌

      巻: 32 ページ: 109-115

    • 査読あり
  • [学会発表] 当科における外傷後の歯の欠損に対するインプラント治療の臨床的検討

    • 著者名/発表者名
      大渕真彦
    • 学会等名
      第42回日本口腔インプラント学会総会
    • 発表場所
      大阪国際会議場
  • [学会発表] 低熱分解炭素を被覆したインプラントの骨接着性

    • 著者名/発表者名
      山本 修
    • 学会等名
      第32回日本口腔インプラント学会東北・北海道支部総会・学術大会
    • 発表場所
      奥羽大学
  • [学会発表] 下顎骨エナメル上皮種術後の広範囲な骨欠損に対して下顎骨再建とインプラント治療を施行した1例

    • 著者名/発表者名
      桑島精一
    • 学会等名
      第32回日本口腔インプラント学会東北・北海道支部総会・学術大会
    • 発表場所
      奥羽大学

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公開日: 2014-07-24  

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