研究課題/領域番号 |
22592212
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
加藤 恵三 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (40397336)
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研究分担者 |
牧田 浩樹 岐阜大学, 医学系研究科, 講師 (50345790)
柴田 敏之 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (50226172)
原 明 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (10242728)
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キーワード | 癌 / 遺伝子 / メチル化 |
研究概要 |
口腔領域はたばこ、アルコールなどの発癌物質に暴露する頻度が高い領域と考えられ、これら発癌物質は遺伝子メチル化異常などのepigeneticな変化と密接に関係している。また、メチル化は可逆的な変化であるが、そのメチル化の発現する過程(発癌物質の暴露期間)について、これまでに詳細な検討はなされておらず、加えて脱メチル化剤による経時的な脱メチル化の検索を行った実験は認められない。そこで本研究では4NQO誘発ラット舌発癌モデルを用いてメチル化の経時的推移を明らかにし、さらに脱メチル化剤を応用し、脱メチル化と臨床病態との相関を確認することで、脱メチル化による発癌予防、病態の進行の制御の可能性を探るべく研究を行っている。 6週齢F344ラットをグループ1:4NQO8週投与のみ(ポジコン)、グループ2:4NQO+demethylation agent(プロモーション期)、グループ3:4NQO+demethylation agent(イニシエーション期)、グループ4(コントロール)にわけ、4NQO誘発ラット舌発癌モデルを用いて発がん実験をおこない、病理学的検索、各種遺伝子のメチル化の発現について検索をおこなっている。23年度は4NQOの投与期間を3週、5週、7週と上記グループ1~4についてさらに細分化し、比較実験を行っている。脱メチル化剤については前年度と同様にそれぞれのグループにおいてプロモーション期、イニシエーション期にわけて投与し遺伝子のメチル化の変化、ならびに臨床病態の変化についても検討をおこなっている。現在、免疫染色にて病理学的に腫瘍の進展を評価、さらに腫瘍組織からDNAを抽出しp16、MGMT、RECKなどの各種遺伝子をmethylation specific PCR法にて腫瘍のメチル化、脱メチル化の検討を実行中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
動物実験、メチル化の解析などおおむね計画通り順調に推移している。
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今後の研究の推進方策 |
最近の文献によればメチル化の解析は定量化による評価法が標準化されつつあるため、計画の病理学的検索に加えpyrosequence法により定量化して解析する予定である。
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