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2011 年度 実績報告書

自己細胞移植による唾液腺再生マウスモデルの確立と臨床への応用

研究課題

研究課題/領域番号 22592224
研究機関熊本大学

研究代表者

平木 昭光  熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 講師 (60404034)

研究分担者 篠原 正徳  熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (90117127)
キーワード唾液腺 / 再生/医学 / 細胞・組織 / 発生・分化
研究概要

計画I.唾液腺細胞による三次元構築
三次元的な骨格の材料ではコラーゲンスポンジ(テルダーミス)とマトリゲルに埋没培養した場合に、細胞は接着を保ちながら配列する傾向が認められた。腺様構造とはいえないものの、所々に分枝の所見が認められた。その現象はIV型コラーゲンでコーティング処理した場合に増強された。しかしながら、細胞配列は平面的で、3次元的な配列の再現性は困難であった。細胞増殖因子による影響は、HGFで刺激した方がbFGF刺激より分枝数が増加する傾向にあった。また電顕による観察では、IV型コラーゲンやHGF、bFGF存在下で細胞内小器官の発達は促進されたが、その差異は明らかでなかった。機能的評価においは両増殖因子刺激によってアミラーゼタンパクの発現を促進することが確認(免疫染色、ウェスタンブロット法)できたが、アクアポリンタンパクの発現増加は軽度(免疫染色、ウェスタンブロット法)であった。増殖因子による効果はHGF刺激の方がやや大きかった。
計画II.唾液腺細胞から三次元構築した組織のマウス自己移植の手法や最適条件を検討
唾液線細胞による三次元構築が困難なため、唾液腺細胞塊をマウスの顎下腺被膜下に静置する手法で行った。7日後に顎下腺を摘出し、標本作製を行ったが、唾液腺細胞塊は顎下腺実質に癒合しておらず、血液に流されるなど標本作製の際の問題点がみられた。唾液腺細胞移植における移植部位、移植量、宿主唾液腺との融合法については、今後さらなる検討が必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

唾液腺細胞による三次元構築の再現性が困難であること。また、細胞移植に関しては正常唾液腺細胞の凍結保存が難しく、移植に用いる細胞数が2×106と限られることが、研究が遅延する要因となっている。

今後の研究の推進方策

唾液腺細胞による三次元構築の解決策としては、今までに得られた結果から、腺管様構造に関連する因子を混合して三次元骨格の基質として用いることで解決することを期待している。また、移植に関する問題点では、唾液腺細胞を唾液腺実質の中に埋没させる方法やコラーゲンスポンジ、マトリゲル利用することによって、組織標本作製時の問題点を解決できるのではないかと考えている。

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公開日: 2013-06-26   更新日: 2014-09-19  

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