研究課題/領域番号 |
22592226
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
緒方 祐子 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50549912)
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研究分担者 |
笹栗 正明 九州大学, 大学病院, 准助教 (00225898)
鈴木 陽 九州大学, 大学病院, 講師 (20037542)
中村 典史 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (60217875)
平原 成浩 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 客員研究員 (70218808)
松永 和秀 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80368323)
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研究期間 (年度) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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キーワード | 口唇口蓋裂 / 構音障害 / 口蓋化構音 / 鼻咽腔閉鎖機能 |
研究概要 |
本研究は、平成22年度から24年度にかけて、口唇口蓋裂患者の構音障害の病態を新たに解析するとともに、構音障害の分類を検討し、それぞれの発症因子を明確にすることを目的として、以下の研究を行ってきた。各研究は次の通りである。 1. 口蓋化構音を呈する患者の構音動態の分析とそれに基づいた細分類の検討:口蓋化構音を呈する患者の構音検査を聴覚的に国際音声字母に転記し、口蓋化構音の細分類を試みた。その結果、口蓋化構音の構音点の後方化に着目したbacking scoreを考案し、構音障害の重症度を明確に示すことが可能であった。 2. 口蓋化構音患者のX線ビデオによる構音運動の解析と鼻咽腔形態の計測:研究1の細分類に準じて、X線ビデオによる鼻咽腔閉鎖機能の関連を検討した。その結果、構音障害を呈しない健常者は、音を発する際、軟口蓋運動が先行し、舌運動を施行していたが、口蓋化構音を呈する患者は、軟口蓋運動より舌運動が先行し、構音運動のタイミングが異なっていることが判明した。 3. 口蓋裂患者における口腔内圧の分布と鼻咽腔閉鎖機能の関係:研究1と研究2に基づき、口蓋化構音と口腔内圧の関連をトランスデューサーで測定し、口蓋化構音と鼻咽腔閉鎖機能との関連を検討した。 本研究で、本邦では口蓋化構音は鼻咽腔閉鎖機能と関連は少ないと言われているが、鼻咽腔閉鎖の曖昧さが口蓋化構音の発症要因に関わることが明らかとなり、口蓋化構音の誤学習の要因に鼻咽腔閉鎖機能と口腔内圧との関連が示唆された。よって、口蓋化構音を予防するためには、良好な鼻咽腔閉鎖機能を獲得し、十分な口腔内圧が得ることが肝要ではないかと思われた。今後も口蓋化構音と鼻咽腔閉鎖機能と口腔内圧の関連について、継続して検討していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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