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2012 年度 実績報告書

ミッドカインを標的にした口腔癌の新規診断法の確立と治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22592240
研究機関熊本大学

研究代表者

太田 和俊  熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (20336209)

研究分担者 安東 由喜雄  熊本大学, その他の研究科, 教授 (20253742)
篠原 正徳  熊本大学, その他の研究科, 教授 (90117127)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードミッドカイン / 口腔癌 / 腫瘍マーカー / 薬剤耐性 / 網羅的解析法
研究概要

本研究の目的は悪性腫瘍組織で過剰発現が見られるミッドカイン蛋白(MK)の口腔扁平上皮癌の腫瘍マーカーとしての可能性を探ること、およびMK発現と薬剤耐性に関する病態解析を行うことである。
これまでの結果で口腔扁平上皮癌患者の血中MK濃度は健常人に比較し有意に高値を示すことがわかったが、より鋭敏なマーカーを目指してマルチマーカーとしての有用性をSELDI-TOF-MSを用いて検討した。その結果、口腔癌患者の血中では健常人と比較し多くの炎症性蛋白や癌関連蛋白の過剰発現が見られたが、プロファイリングの結果、MKと組み合わせることで有意に診断率の向上、特異度の向上につながるような蛋白はなかった。これまでの結果より血中MK濃度は、感度の高いマーカーとして一次検査での単独使用が最も適当だろうと考えられた。
また、これまでの研究によりMKが細胞周期を抑制することで抗癌剤耐性に強く関与していることが示唆された。そこでシスプラチン耐性ヒト口腔扁平上皮癌細胞株(Sa-3R)をヌードマウスの皮下に移植し抗癌剤(シスプラチン)とMK siRNAを腹腔内に投与した。その結果、MK siRNA+シスプラチン投与群ではシスプラチン単独投与群に比較し、腫瘍の縮小傾向が得られたが有意差はなかった。そこで実験で得られた腫瘍組織の免疫染色を行うと、Ki-67、p53、pRB、cyclinDでは両群間に明らかな差は見られず、VEGFのMK 免疫染色においてシスプラチン単独投与群に比較しMK siRNA+シスプラチン投与群では陽性率がやや低い結果が得られた。これらの結果は、MKは抗癌剤耐性扁平上皮癌において細胞周期を抑制するだけではなく血管新生を抑制することでも腫瘍を抑制したと考えられ、ミッドカイン発現抑制による薬剤耐性の変化は癌治療の新たな治療戦略となる可能性を秘めていると推察される。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Therapeutic approaches targeting midkine suppress tumor growth and lung metastasis in osteosarcoma.2012

    • 著者名/発表者名
      Takanao Sueyoshi, Hirofumi Jono, Satoru Shinriki, Kazutoshi Ota, Tomoko Ota, Masayoshi Tasaki, Eri Atsuyama, Toshitake Yakushiji, Mitsuharu Ueda, Konen Obayashi, Hiroshi Mizuta, Yukio Ando
    • 雑誌名

      Cancer Letter

      巻: Volume 316, Issue 1 ページ: Pages 23-30

    • DOI

      10.1016/j.canlet.2011.10.013. Epub 2011 Oct 20.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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