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2011 年度 実績報告書

in vitro発がんモデルを用いた口腔がん発生機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22592249
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

野口 一馬  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (50309473)

研究分担者 浦出 雅裕  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70104883)
キーワード口腔がん / 中咽頭がん / ヒトパピローマウイルス
研究概要

ヒト正常舌角化細胞を用いたin vitro発がん系の確立と抗がん剤に対する感受性の相違
ウイルスベクター遺伝子導入技術を用いてヒトパピローマウイルス(HPV)16型陽性およびHPV陰性口腔がんのin vitro発癌モデルの作成を行った。HPV陽性モデルでは正常舌ケラチノサイトにハイリスクタイプHPV16 型のE6とE7遺伝子はがん化の最も初期のハードルである不死化に必須であり、H-rasおよびc-myc遺伝子の活性化でがん化することが分かった。HPV陰性系のがん化ではhTERt,cyclinD1,CDK4に加えてp53の不活化が必須であることが確認された。樹立された癌細胞はコロニー形成法、ヌードマウス造腫瘍能、raft cultureによる3次元培養法により、がんとしての性質を獲得したことを確認した(以下論文)。さらに現在、臨床的に確認されている抗がん剤感受性の差についてEGFRとc-mycの関与を解析中である。
口腔および中咽頭がん腫瘍組織におけるHPVの関与
口腔および中咽頭側壁(扁桃原発)癌の病理組織診断のための組織採取を行う際に組織の一部を-80℃で保存し、DNAを抽出、採取したDNAをmultiplex PCR[〇!R](KURABO Industries)を用いて解析し、ハイリスクHPVの発現を検討した。その結果、中咽頭がんのでは従来の報告通りハイリスク型HPVの関与が確認されたが、口腔がんにおけるHPVの関与は認められず、口腔発がんにおけるHPVの関与は極めて低いと考えられた(投稿準備中)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

すでにin vitroモデルの樹立については日本癌学会総会で発表した内容を以下に示す論文として発表済みで、さらに本モデルを用いた解析を来年度に論文にする予定である。また、HPVの関与を実際の腫瘍組織を用いて解析する研究については口腔原発がんで治療対象となり、且つ同意を得られた患者が予定数よりも少なかったため、今年度の発表になる。

今後の研究の推進方策

現時点で予定していた研究は順調に進んでおり、当初の予定に変更はない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] An in vitro multistep carcinogenesis model for both HPV-positive and -negative human oral squamous cell carcinomas2011

    • 著者名/発表者名
      Zushi Y, Narisawa-Saito M, Noguchi K, et al
    • 雑誌名

      Am J Cancer Res

      巻: 1(7) ページ: 869-881

    • DOI

      ISSN:2156-6976/ajcr0000079

    • 査読あり
  • [学会発表] 不死化ヒト正常舌ケラチノサイト(HTK)を用いた口腔がんのHPV陽性、陰性モデルの解析2011

    • 著者名/発表者名
      頭司雄介、野口一馬, 他
    • 学会等名
      日本口腔外科学会総会・学術大会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2011-10-21

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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