研究課題/領域番号 |
22592263
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
山下 夕香里 昭和大学, 歯学部, 普通研究生 (50260906)
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研究分担者 |
高橋 浩二 昭和大学, 歯学部, 教授 (40197140)
武井 良子 昭和大学, 歯学部, 特別研究生 (40534764)
森 紀美江 昭和大学, 歯学部, 兼任講師 (20210114)
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キーワード | 超音波診断装置 / 構音障害 / 口腔がん / 機能性構音障害 / 構音訓練 |
研究概要 |
【平成22年度研究実績】 1.舌超音波画像の採取基準の規格化:(1)超音波画像資料採取の方法を規格化し、統一した。(2)超音波画像の再現性を得るために、独自の頭部固定装置を開発した。自然な発話を妨げず、頭部を固定するために頭部X線規格写真で用いる固定装置を応用した試作装置の有効性を検討した。 2.健常人17名の発音時の舌運動について超音波診断装置を用いて解析した。その結果、健常人の母音発音時の舌運動に多様性が見られることが明らかとなった。成果は、第55回日本音声言語医学会にて森紀美江が口頭発表した。 3.機能性構音障害患者のうち、側音化構音患者について、訓練前後の舌運動の変化を観察し、画像を患者に見せ視覚的情報の有用性について検討した。側音化構音の実態に関する臨床統計について第36回日本コミュニケーション障害学会にて武井良子が口頭発表した。側音化構音患者の構音訓練前の舌運動を舌超音波画像で観察し、第64回日本口腔科学会と日本超音波医学会関東甲信越地方会第22回学術集会にて森 紀美江が口頭発表した。側音化構音患者は、前額断面画像で構音時に舌の左右差が認められたり、舌中央部が膨隆するなど健常人ではみられない舌運動が観察された。また、安静時で舌の筋層の発達が著しく低下している領域が存在することも明らかとなり、これらは側音化構音の原因要因の可能性が示唆された。 4.舌癌切除後に皮弁で再建された患者の舌運動の改善過程について舌超音波画像を用いて観察を行った。また、再建舌のボリュームが低下している患者では舌接触補助床を適応するが、適応前後での舌運動の変化についても舌超音波画像を用いて観察を行った。
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