研究概要 |
行動学的検討において,下歯槽神経切断後1日目より顔面領域(口ひげ部)における持続的な疼痛閾値の低下が確認された.また,免疫組織学的検討において切断側の三叉神経脊髄路核尾側亜核においてグリア細胞のマーカー蛋白Iba1とGFAPの発現増加,さらにはIL-18の著明な発現増加が3日目より認められた.さらに二重染色においてIL-18はIba1とp-p38との同局在を認めた.以上より、下歯槽神経損傷によりグリア細胞が活性化し,IL-18の発現増加が神経損傷に起因する慢性疼痛の発現に関与している可能性が示唆された.
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