研究課題
学童期に顎変形した患者を一度歯科矯正単独(健康保険適応外で自費診療、約50万円)で治療しても、その後の思春期成長で再発し顎顔面変形症となる患者も多く、手術を伴う矯正治療で再治療となってしまう。顎変形症の患者よりゲノムDNAを調製し、顎変形症の原因遺伝子が全ゲノム領域のどの位置に座位しているかを明らかにし、そのいくつかの座位する部位にある原因遺伝子の特定をめざすことが本研究の目的である。初年度である本年度ではまず、三次スクリーニング用のサンプル採取として、北海道大学病院を受診した顎変形症患者のうち、ゲノム倫理委員会の承認のもとに同意・承諾を文書で得られた者より、血液一般検査時に血液(8.5ml)を採取し、DNA抽出キット(QIAGEN社)を用いてヒトゲノムDNAを調製した。これより同時に患者の親のうち同意・承諾を文書で得られた者からもサンプルを採取した。また、平成19-21年度科学研究費若手研究Bの補助を受けて既に行われた一次スクリーニングの結果の信頼性を高めるために、既に設定済みの全ゲノムを約100kbの間隔で網羅する多型マイクロサテライトマーカーを用いて、非血縁患者集団(顎変形症のうち骨格性下顎前突症のみ)と非血縁健常者集団による確認再スクリーニングを行った。さらに、この解析を補正ありで二次スクリーニングとして行うために、一次スクリーニングに用いたものとは別の非血縁患者集団と非血縁健常者集団のpooled DNAを作製した。
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