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2010 年度 実績報告書

性質の異なる破骨細胞に着目した病的・非生理的歯根吸収機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22592274
研究機関北海道大学

研究代表者

吉村 善隆  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (30230816)

研究分担者 土門 卓文  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (50217618)
菊入 崇  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (10322819)
キーワード歯学 / 歯根吸収 / 破骨細胞
研究概要

研究の目的は、新たな観点から性質の異なる破骨(破歯)細胞を同定し、乳歯の病的あるいは非生理的な歯根吸収が亢進する際の動態を特定することで、乳歯歯根の異常吸収のメカニズムを解明することである。そこで本研究では、免疫担当細胞に焦点を絞り、破骨細胞と免疫担当細胞との相互作用が乳歯の病的あるいは非生理的な歯根吸収にどのように影響を与えているのかについて検討した。
マウスの上顎第一臼歯から歯根膜細胞を分離し、歯根膜細胞の継代培養を行った。また、マウスの脾臓から抗体ビーズを用いて特異的にTreg細胞を分離した。マウスマクロファージ様
RAW264.7細胞(RAW細胞)はRANKL刺激によって破骨細胞に分化誘導が可能である。初めにRAW細胞の破骨細胞への分化誘導過程において各種因子を刺激した場合、伸展刺激を付加した場合などの詳細を検討した。次に、RAW細胞、マウス歯根膜細胞およびTreg細胞の共存培養を行い、それぞれの細胞群の組み合わせにおける成熟破骨細胞数を定量した。成熟破骨細胞数は、RAW細胞単体培養に対しTreg細胞との共存培養では有意に減少した。このTreg細胞による破骨細胞への分化誘導抑制は、歯根膜細胞との共存培養によっては影響を受けなかった。また、透過性膜を介在しRAW細胞とTreg細胞との直接接触を遮った場合も同様に抑制された。このことから、Treg細胞による破骨細胞分化誘導抑制は、細胞接触を必要としないことが示唆された。以上結果から、乳歯の病的あるいは非生理的歯根吸収は、Treg細胞の活性が低下することで引き起こされている可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Effect of the release from mechanical stress on osteoclastogenesis in RAW264.7 cells.2011

    • 著者名/発表者名
      Kenjiro Shibata
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Medicine

      巻: (印刷中,印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] 破骨細胞分化に対する白金ナノコロイドの影響2010

    • 著者名/発表者名
      野村真有美
    • 学会等名
      第52回歯科基礎医学会学術大会
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京都)
    • 年月日
      2010-09-21
  • [学会発表] 機械的刺激からの解放が破骨細胞分化に与える影響2010

    • 著者名/発表者名
      芝田健二郎
    • 学会等名
      第52回歯科基礎医学会学術大会
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京都)
    • 年月日
      2010-09-21

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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