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2012 年度 実績報告書

破壊靭性値を指標とした乳歯エナメル質のバイオメカニクス的特性-永久歯との比較-

研究課題

研究課題/領域番号 22592279
研究機関新潟大学

研究代表者

坂井 幸子(林幸子)  新潟大学, 医歯学系, 助教 (70397131)

研究分担者 坂井 淳  新潟工業短期大学, 自動車工業科, 講師 (70425370)
坂本 信  新潟大学, 医歯学系, 教授 (80215657)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワード歯学 / 物性実験 / バイオメカニクス / 破壊力学
研究概要

治療上の理由から抜歯に至った乳歯および永久歯のうち,患者と保護者が廃棄処分を希望したものを試料として用いた.歯冠を3分割しマイクロカッターにて1mm厚にて切出し加工を行い湿潤状態を維持した.耐水研磨紙とダイヤモンドで研磨後,琢磨し表面状態を向上させた.
押込荷重P=1.96,2.94,4.90(N),負荷時間30秒,除荷後90秒経過後の計測条件設定にて微小硬さの計測を行った.試験片ごとに各荷重を2~5回測定し,部位ごとの平均値により測定値とした.
共焦点レーザー顕微鏡にてindentation area全体の組織観察および破壊様式の評価を行った.一般的にクラックはPalmqvist crack(pc),Median crack (mc),Lateral crack(lc)に分類されるが,pcとmcは試料表面のクラックが同一に観察されるため識別不可能となることが予想されたため,本研究ではP∝lの場合はpc,P∝c3/2の場合はmcとして評価を行った(Pは押し込み荷重, lはpcのクラック長さ ,cはmcのクラック長さの1/2)
破壊靭性値の算出式には寸法的制限や組織学的特徴を考慮し,乳歯と永久歯の両方に適用可能なものとしてewisらの式を用い,微小硬さや算出された破壊靭性値を含む力学的挙動の検索および共焦点レーザー顕微鏡による破壊様式の評価を行った.
続いて非破壊的検査手法としてマイクロCTを用いてエナメル質の石灰化度を定量的に測定した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度までに1. 破壊靭性値によるエナメル質の力学的応答の評価および乳歯と永久歯に適用可能な算出式の導出,2. 乳歯および永久歯エナメル質におけるIM法による力学的応答の検索,3. 破壊様式の形態学的評価,4.破壊靭性値算出式の導出,5.2.~3.の反復実験,6.マイクロCTによる石灰化度の測定までを遂行し, おおむね順調に進展している.

今後の研究の推進方策

今後は,4. マイクロCTを用いた試験部位における石灰化度の測定後の解析,5. アッシュデンシティーによる組織内部における水分重量含有率の検索,6. 乳歯および永久歯エナメル質の歯科バイオメカニクス的特性の比較検討を行う予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Determination of fracture toughness of human permanent and primary enamel using an indentation microfracture method2012

    • 著者名/発表者名
      Hayashi-Sakai S
    • 雑誌名

      Journal of Materials Science: Materials in Medicine

      巻: 23 ページ: 2047-2054

    • DOI

      10.1007/s10856-012-4678-3

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本小児歯科学会に属する女性小児歯科医への本音トークアンケート調査2012

    • 著者名/発表者名
      馬場篤子
    • 雑誌名

      小児歯科学雑誌

      巻: 50 ページ: 383-392

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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