研究課題/領域番号 |
22592313
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
河口 浩之 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (10224750)
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研究分担者 |
柴 秀樹 広島大学, 病院, 講師 (60260668)
藤田 剛 広島大学, 病院, 助教 (80379883)
内田 雄士 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (40363080)
武田 克浩 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10452591)
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キーワード | 骨髄間葉系幹細胞 / 歯周組織再生 / 再生医療 |
研究概要 |
安全で効果的、効率的な骨髄間葉系幹細胞移植による歯周組織再生法を確立するための基礎実験を昨年度から続けている。 患者負担の軽減を図るために、腸骨より安全性が高く、歯科医師自ら採取可能な顎骨からの骨髄液採取法を検討している。本年度は、昨年度開発した穿刺器具を用い、ビーグル犬の顎骨から骨髄液を採取、間葉系幹細胞を分離・培養し、同ビーグル犬に歯周炎モデルを作成し、歯周組織欠損部に移植し、有効性を組織学的に検討した。その結果を以前行った腸骨由来の間葉系幹細胞を移植した結果と比較したところ、歯周組織の再生において同等の結果が得られた。このことは、顎骨由来の骨髄間葉系幹細胞が歯周組織再生に有効で、腸骨に代わる細胞ソースとなり得ることを示唆している。 また、治療効果を高めるために、骨再生を促進させる足場の検討も行った。将来骨に置換される吸収性材料であるポリ乳酸ポリグリコール酸(PLGA)の有用性をin vitroで検討した。直径13mm気孔率90%のPLGAブロックにヒト骨髄間葉系幹細胞を播種し、骨分化誘導培地あるいは通常培地を加えたもので10日および20日回転培養を行った。培養後RNAisoにて回収し逆転写を行いrealtimePCRにてアルカリフォスファターゼ・オステオポンチン・オステオカルシンめ発現量を測定した。アルカリフォスファターゼでは10日と比較して20日の方が、また骨分化誘導培地を添加していないものと比較して骨分化誘導を行ったものの方が発現が高かった。しかし、オスデオポンチンでは逆の傾向が認められ、オステオカルシンではそれぞれの群で明らかな有意差は認められなかった。現在、動物実験で組織学的検討を行っている。
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