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2012 年度 実績報告書

新規合成ペプチドを用いた歯槽骨再生誘導治療戦略の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22592324
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

上田 雅俊  大阪歯科大学, 歯学部, 名誉教授 (00067117)

研究分担者 田中 昭男  大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (10121823)
田口 洋一郎  大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (60434792)
富永 和也  大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (80278572)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードエナメル基質タンパク / 歯根膜細胞 / 歯周組織再生
研究概要

本研究では,エムドゲイン由来の合成ペプチドが歯根膜細胞の増殖と分化誘導という観点からどのような影響を及ぼすかについて検討した.まず歯根膜細胞とその中からさらに抽出した歯根膜幹細胞への刺激直後の動態,すなわち細胞の増殖,接着および遊走について5種の濃度で観察し至適濃度を策定し,その至適濃度で細胞に応用し硬組織への分化誘導について検討した.5種の濃度のペプチドのうち細胞増殖,接着および遊走能は100 ng/mLのペプチドの刺激時に最も高い値を示したので,100 ng/mLの濃度を至適とした。100 ng/mLの濃度の刺激で,培養開始後14,21日後の実験群のALP活性の発現は対照群と比較して有意に高く,培養開始21,28日後の培養上清のオステオカルシン析出量および細胞内のカルシウムの産生量も高かった。
また,本ペプチドを使用しラット歯周組織の人工的骨欠損に塗布した実験では,新生骨に加え,HE組織所見,免疫組織化学的染色の所見やPAS組織所見からセメント質様の硬組織の形成が示唆された。
本研究の結果により,新規合成ペプチドがヒト歯根膜細胞の接着,増殖および遊走能の向上に寄与し,至適濃度として100ng/mlを採択し,本濃度における新規合成ペプチドが分化誘導および石灰形成能を向上する可能性を示唆した.今後どのような細胞に分化されるのかまだ明らかではなく,更なる検討が必要であると考える.また今後,新規合成ペプチドの有用性を明らかにしていくためには,他の歯周組織構成細胞に対する様々な評価も必要であると考えている.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Hard Tissue Formation by Human Periodontal Ligament Fibroblast Cells Treated With an Emdogain-derived Oligopeptide in vitro.2012

    • 著者名/発表者名
      Yoichiro Taguchi, Natsuki Yasui, Saitatsu Takahashi, Kazuya Tominaga, Hirohito Kato, Satoshi Komasa, Muneyasu Shida, Hiroyuki Hayashi, Akio Tanaka, Makoto Umeda.
    • 雑誌名

      Journal of Hard Tissue Biology

      巻: 21 ページ: 375-384

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ヒト培養歯根膜細胞の増殖,接着,遊走に及ぼすエナメルマトリックスデリバティブ誘導体由来の合成ペプチドの影響2012

    • 著者名/発表者名
      田口洋一郎,高橋宰達,富永和也,小正聡,至田宗泰,林宏行,田中昭男,梅田誠.
    • 雑誌名

      日本歯科保存学雑誌

      巻: 55 ページ: 227-235

    • 査読あり
  • [学会発表] 各種細胞に及ぼす影響から考えるEMD由来合成ペプチドの有用性2012

    • 著者名/発表者名
      田口洋一郎
    • 学会等名
      日本歯科医学会総会
    • 発表場所
      大阪国際会議場
    • 年月日
      20121111-20121112
  • [学会発表] ヒト歯根膜細胞の増殖,接着,遊走能に対するEMD由来合成ペプチドの影響2012

    • 著者名/発表者名
      高橋宰達
    • 学会等名
      日本歯科保存学会平成24年度春季学術大会
    • 発表場所
      沖縄コンベンションセンター
    • 年月日
      20120628-20120629
  • [学会発表] ヒト歯根膜由来幹細胞の免疫組織化学的観察および骨芽細胞分化能の検討2012

    • 著者名/発表者名
      嘉藤弘仁
    • 学会等名
      日本歯周病学会平成24年度春季学術大会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター
    • 年月日
      20120518-20120519
  • [学会発表] Emdogain由来新規合成ペプチドによるヒト歯根膜由来幹細胞に対する効果についての検討

    • 著者名/発表者名
      嘉藤弘仁
    • 学会等名
      日本歯周病学会平成24年度秋季学術大会
    • 発表場所
      つくば国際会議場

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公開日: 2014-07-24  

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