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2010 年度 実績報告書

プロフェッショナルケアによる舌清掃が一般成人の口腔内状況に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 22592343
研究機関岩手医科大学

研究代表者

岸 光男  岩手医科大学, 歯学部, 教授 (60295988)

キーワード舌清掃 / 舌苔 / 口臭 / プロフェッショナルケア / 歯周病原性細菌 / クロスオーバー研究
研究概要

平成22年度、我々は21名の被験者を対象として、プロフェッショナルケアとセルフケアによる舌清掃効果の比較をクロスオーバー研究で比較した。対象者を任意の2群に分けベースラインでの視診による舌苔再付着状況、舌背表面の湿潤度、口中気体硫黄化合物(VSC)濃度を記録した後、群によりプロフェッショナルケアによる舌清掃とセルフケアによる舌清掃を視診での舌苔付着量が0になるまで行った。両舌清掃方法は、これまでに報告した方法を用いた。視診による舌苔付着量評価は、検査者盲検の条件で、直接観察によりWinkel Tongue Coating Index (WTCI)を用いて行った。清掃後1、2、3日間、追跡調査を行い、ベースラインと同じ検査を行った。2週の間隔(いわゆるWash out period)を置いて、舌清掃方法のみを交替し、同様の実験を行った。Dunettのt検定でベースラインでの測定値との比較を行ったところ、WTCIは清掃翌日に、いずれの清掃方法を用いた場合でも有意に低い値を呈した(プロフェッショナルケア:平均値の差;-4.0、p<0.001、セルフケア:平均値の差;-2.8、p=0.001)。2日目にはプロフェッショナルケアでは値は上昇したものの、ベースラインに比べ低い値を維持した(平均値の差;-2.2、p=0.077)。一方、セルフケアではベースラインとの平均値の差は-1.2まで減少した(p=0.313)。さらに3日目にはいずれの方法とも,ベースライン近くまでWTCI平均値は上昇したが、その程度はプロフェッショナルケアで低かった。一方、舌の湿潤度と口中VSC濃度については本研究デザインで,ベースラインとの差が認められなかった。以上より1回の清掃による舌苔付着の回復量はプロフェッショナルケアの方がセルフケアよりも低いことが示された。今後口腔試料の分析により、細菌学的な分析を行う予定である。

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公開日: 2012-07-19  

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