研究課題/領域番号 |
22592347
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
飯沼 利光 日本大学, 歯学部, 講師 (10246902)
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研究分担者 |
小宮山 一雄 日本大学, 歯学部, 教授 (00120452)
成田 達哉 日本大学, 歯学部, 助教 (50508629)
佐藤 仁 日本大学, 歯学部, 助教 (70360170)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 口腔機能 / 超高齢者 / 健康調査 / 健康長寿 |
研究概要 |
本研究では東京都港区、新宿区および渋谷区在住の85歳以上の高齢者542名の口腔および身体機能に関する健康調査を行い、その結果から超高齢者コホートの確立を試みた。そしてこの結果を基に、ヒトの長寿(加齢)と口腔状態および口腔機能の関係を調査・解析することで、質の高い高齢期を迎えるために口腔状態および機能をいかに保持すべきかについての具体的な提言を行った。 平成24年度は本申請研究の最終年に当たり、これまでに得られたデータをもとにその一部は権威あるアメリカ老人学会誌(JAGS)にて誌上報告を行った。これは、口腔機能状態の指標のひとつである最大咬合力と、身体運動機能の指標として測定を行った握力や片足バランスおよび3m歩行時間など、四肢筋の機能活動とに有意な関連性が認められ、これには男女差があり、しかもこの傾向は男性においてより強かったというものである。我々は、本結果が示す歯科医学的意義は非常に大きいと考えている。なぜなら、現在歯科医師会が中心となり8020運動が行われているが、不幸にも80歳で20本の歯を残すことができなかった高齢者においても、口腔状態および機能の維持を歯科医師と協力し行えば、身体機能の維持、向上が成しえる可能性を示しており、これは健康長寿実現のための大きな指標のひとつになり得るものと考えている。 さらに、このコホートをより総合的にとらえるため、同一の被験者を対象に3年経過時の追跡調査を行った。このデータに関しては現在も継続して分析中であるが、咬合力の相違が生命予後や健康状態におよぼす影響に統計学的な相違が認められた。つまり、超高齢者世代においては、咬合力の大きなグループは弱いグループより長期間しかも健康に人生をエンジョイできる、つまり“健康長寿”が達成できることを明らかとした。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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