研究課題/領域番号 |
22592351
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
上根 昌子 大阪歯科大学, 歯学部, 研究員 (40388377)
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研究分担者 |
神原 正樹 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (90103085)
土居 貴士 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (20388375)
三宅 達郎 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (40200141)
川崎 弘二 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (80309187)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 歯学 / 学校歯科保健 / 初期齲蝕 / コホート調査 |
研究概要 |
学童期の健康増進対策として、給食後にリン酸化オリゴ糖Ca配合ガムの摂取を実施し、ガム摂取の継続により唾液緩衝能が高まることを示した.また、初期齲蝕の動向に対する効果については、ガムを噛んでいても3年生~6年生に比べ、1,2年生時の第一大臼歯咬合面の初期齲蝕は進行しやすいことが明らかとなった.そこで、1、2年生にはリン酸化オリゴ糖Ca配合ガムに緑茶抽出フッ素を添加したガムの摂取を実施した.本年度は、主としてその効果について、ガムを噛んでいない対照校との比較も加え検討した.その結果、1年生時にQLF(Quantitative Light-Fluorescence)法によって検出された第1大臼歯咬合面の初期齲蝕は、リン酸化オリゴ糖Ca配合ガム摂取群ではベースライン時平均5.4部位から2年後に8.7部位に有意に増加したのに対し、緑茶抽出フッ素配合ガムを摂取した群では、4.4部位~5.5部位と2年間でわずか1部位しか増加しておらず、両群間には6か月、12か月、18か月、24か月後いずれの時点でも有意な差が認められた.また、初期齲蝕をモニタリングした結果、緑茶抽出フッ素配合ガム摂取群の初期齲蝕は回復傾向にある割合が高いことがわかった.さらに、ガムを摂取していない対照校と比較した結果、ガム摂取群は、対照群より歯磨き習慣、間食習慣、唾液中S.mutansレベルが悪いにもかかわらず、3年生時の平滑面の初期齲蝕保有者率が低い(ガム摂取群25.0%に対しガム非摂取群40.5%)ことがわかった.また、唾液流出量もガム摂取期間が長いほど対照群と比較して多くなっていることがわかった.以上、本研究の結果、給食後ガム摂取を継続することで噛む訓練ができ、唾液流出量が増加し、平滑面の初期齲蝕発生抑制ならびに第一大臼歯咬合面の初期齲蝕進行抑制につながることが明らかとなった.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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