研究課題/領域番号 |
22592352
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
神 光一郎 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (00454562)
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研究分担者 |
神原 正樹 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (90103085)
上根 昌子 大阪歯科大学, 歯学部, 研究員 (40388377)
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キーワード | 学童期の齲蝕 / 口腔の健康 / birth-year cohort / ライフスタイル |
研究概要 |
歯科疾患量を把握するには、歯科の二大疾患である齲蝕と歯周疾患の現状把握はもちろんのこと、歯科疾患の将来的な予測も必要となる。そして、将来的な需要量を捉えるためには、これまでの疾患の罹患状況の推移を詳細に検討し、歯科疾患に影響を与えている要因について分析することが必要である。そこで、本年度は、「DMFT指数の推移」と「口腔の健康」に着目し、まずは先行して、わが国の学童期における齲蝕罹患状況の推移についてbirth-year cohort分析を用いて検討するとともに、将来的な齲蝕の罹患状況について推測を行った。 その結果、12歳児以降成人期に至るまでの生年別DMFT指数はどの世代でも直線的な増加傾向を示し、18歳での齲蝕罹患状況は12歳時の齲蝕罹患状況がそのまま反映されていた。特に、1日の歯磨き回数や朝食欠食率などのライフスタイル因子において、18歳では12歳時に比べ悪化傾向を示したことから、本来はライフスタイルが確立されるべき重要な時期に健康生活行動の乱れが生じている可能性が示唆された。今後、中高生における齲蝕の増加を抑制するためには、成人期の捉えやすいライフスタイルや環境因子とは異なる中高生特有のライフスタイルや環境因子を明らかにし、歯科保健医療の観点からアプローチすることが重要である。そのためには、ライフスタイル診断を行うことが必須であり、ライフスタイルとして確立されている歯磨き行動(回数、時間など)がそのひとつの基準になると考えられる。 また、学童期における将来的なDMFT指数について、歯科疾患実態調査の年次ごとに回帰直線を作成し、そこから得られたデータを基に推測値を算出したところ、2020年には、DMFT指数が12歳で0.4、15歳で0.6、18歳では0.9と、学童期全体の齲蝕罹患はさらなる減少を示すものの、12歳から18歳の学童期というライフステージで捉えてみると、依然として直線的な推移を示すことが明らかとなった。
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