日本のC型肝炎ウイルス(HCV)による肝炎患者・感染者は200万人を超え、国内最大の感染症である。一方、HCVは肝疾患だけでなく種々の肝外病変を引き起こす。口腔扁平苔癬、シェーグレン症候群はその代表的疾患の1つである。HCV感染が引き起こすインスリン抵抗性は口腔癌だけでなく重複癌とも関連することが明らかとなった。さらに本研究により次のことを明らかにした:(1)C型肝疾患患者におけるインターフェロン治療時の歯牙疾患の治療意義、(2)分岐鎖アミノ酸・亜鉛含栄養補助食品が味覚感度を改善する効果、(3)C型慢性肝疾患患者における口腔カンジダ症、(4)ケースコントロールスタディによる扁平苔癬の発症リスクとHCVcoreaa70/91変異、HCVISDR変異との関連。
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