研究概要 |
【具体的内容】 ・発掘すべき史料について,研究分担者と綿密に調査計画を打ち合わせた。今回の調査対象は、宮城県の史書,公文書,明治期発行の地方新聞(奥羽日日新聞など),大学図書館所蔵の文献にあたることとした。おもに研究代表者が担当した。資料発掘はおもに宮城県公文書館および宮城県立図書館である。 ・宮城県の看護教育成立過程に有用な文書として 「官省願伺」「郡役所文書」「通常県会議案原義」「法令類纂」から史料発掘 ・地方新聞として 「陸羽日日新聞」「奥羽日日新聞」「東北新聞」「仙台日日新聞」から史料発掘 史料の整理,解釈を行った。 【意義】 宮城県の看護教育に関する資料は第二次世界大戦で焼失しており,概略が不明瞭のままである。既存の文献には宮城県における看護教育については,明治30年日本赤十字社宮城支部看護婦養成所開校,明治32年4月県立宮城病院看護婦養成所開校という記述と簡単な入学要件修学年限が記載されているのみで,開校に至った経緯や担当教員,教育内容など詳細は不明である。日本の看護教育の特徴を理解するにあたり,中央におけるものだけでは不十分であり,これからの日本の看護教育の方向性を探索するうえでも歴史的経緯を把握することは意味があると考える。
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