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2010 年度 実績報告書

災害初期から災害中長期における実際的かつ有効な心理的支援に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22592367
研究機関福井大学

研究代表者

酒井 明子  福井大学, 医学部, 教授 (30303366)

研究分担者 磯見 智恵  福井大学, 医学部, 講師 (40334841)
月田 佳寿美  福井大学, 医学部, 講師 (50303368)
キーワード災害 / 災害看護 / 災害初期 / 災害中長期 / 心理的支援
研究概要

平成22年度は、過去の災害に関する詳細なデータ、活動記録などを整理し、国内・国外で過去に発生した地域における被害の程度と支援活動の実態、被災者・援助者の心理的変化および心理に影響を及ぼした要因を明らかにすることを目的とした。調査の対象とした災害名は(1)阪神淡路大震災(2)有珠山噴火災害(3)東海集中豪雨(4)新潟水害(5)新潟中越地震(6)新潟中越沖地震(7)福井豪雨(8)福岡県西方沖地震(9)能登半島地震(10)スマトラ地震(11)四川大地震で、心身に多大な影響を与えた事件である。データ収集方法は、既存のデータ(活動記録・新聞記事・視聴覚データ)をもとに被害状況・支援活動を分析し、災害発生直後から中長期にかけて、実際的で効果的な支援のニーズと活動内容を(1)災害種類別(2)被災者と援助者別(3)災害サイクル別(4)年齢・役割別(5)心理的変化が発生した時期別で整理した。また、国内・国外で過去に実際に災害が発生した地域における被害の程度と支援活動の実態の調査を行い、被災者および援助者の心理的変化および心理に影響を及ぼした要因を調査した。
有効な心理的支援に影響する要因としては、「災害発生直後からの支援」、「被災者および援助者の自己管理能力向上」、「日常生活の安定」、「家屋の修復状況」、「職業への復帰」、「専門家支援状況」などであった。被災者および援助者の心理的安定の時期は、6か月で11.9%、1年で20.3%、2年で42.4%、3年で22%、3年以上が4%であった。心理的支援は、精神科医、カウンセラー、こころのケア専門員、保健師などによる支援のほか、馴染みのある住民同士が思いを語る場、健康体操、レクリエーションなどの集団活動、手工芸、健康相談、ホットラインなどの個別活動が有効であった。次年度も継続して、更なるデータ整理と分析を継続する。また、東日本大震災においても、被災者および援助者の心理的変化および心理に影響を及ぼした要因を調査中であるが、災害の種類別・対象者別・サイクル別などによる心理面における共通問題と有効な支援が見出されることは、災害対策において意義があると言える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 災害看護を物語る2010

    • 著者名/発表者名
      酒井明子
    • 雑誌名

      日本災害看護学会誌

      巻: 2 ページ: 2-7

  • [学会発表] 能登半島地震1年後、今後再予定がなく仮設住宅で暮らす被災搬高齢者の思い2010

    • 著者名/発表者名
      酒井明子
    • 学会等名
      日本災害看護学会学術集会第12回年次大会
    • 発表場所
      福井市
    • 年月日
      2010-08-28

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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