研究課題/領域番号 |
22592385
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
石川 陽子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (40453039)
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研究分担者 |
西郡 仁朗 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (20228175)
三枝 令子 一橋大学, 法学研究科, 教授 (60215580)
安達 久美子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (30336846)
成瀬 和子 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (70307122)
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キーワード | 外国人看護師 / 異文化適応 / インドネシア / フィリピン |
研究概要 |
平成22年度は、EPA看護師候補者の就業する医療機関における受け入れ体制、職場適応、看護師国家試験対策に係る実態を明らかにし、課題を明確化することを目的とした。文献検討と対象者であるEPA看護師候補者への学習支援を通じて直面する課題についての情報収集から以下のことが明らかになった。 英国、オーストラリアでは、外国人看護師に対し異文化適応や受け入れ国の看護業務基準を解説するための3-6ヶ月程度の研修が義務付けられており、これを大学等の教育機関が担うことも多い。 EPA看護師候補者の現状については、医療機関等で学習に関わっている日本語教育者、看護師国家試験対策のための学習支援を行っているNPO、母国語での生活相談等のサポートをしている人類学者等から情報を収集した。更に看護専門学校の教員経験を持つ研究協力者と共に東京・神戸においてEPA看護師候補者を対象とした看護師国家試験対策の学習会を開催した。学習会時のディスカッションにおいて直面する課題として、学習時間の確保の困難さ、日本語を母国語としない者にとって分かりやすい参考書が欠如していることが明らかになった。特に、日本の医療制度についてはインドネシア・フィリピンには医療保険制度や高齢者介護施設が普及していないことから概念を理解すること自体が難しいと感じていた。国立インドネシア教育大学体育・健康教育学部看護学科における看護教育カリキュラムの分析では、日本の基礎看護教育に比して母性看護学等の内容が不十分なことが明らかになった。
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