今年度は研究課題の達成に向けた準備段階と位置付けており、高性能シミュレータを用いた効果的なシミュレーション看護教育の実践法についての情報の収集と教材開発に向けたコンピテンシーの引き上げを目標とした。 情報収集の具体的内容は以下のとおりである。1.シミュレーション教育において先進的な取り組みを行っている米国大学に於けるシミュレーション教育の原理と教育メソッドの理解。2.米国の医療現場において単独業務に就き、自律的機能を要求される救命救急看護師のためのトレーニングへの内容。3.日本国内医療施設のシミュレーションラボ及び病棟で実施しているジェネラリスト看護師を対象としたシミュレーション教育の実際と課題。4.成人学習者のコンピテンシーを向上させるために必要なインストラクショナル・デザインの実践例の効果検証。5.シミュレータを用いた学習の効果測定と限界。6.高性能シミュレータ操作法及びプログラミング法の理解。 また、日本国内看護系大学におけるシミュレーション教育の動向を明らかにするために、シミュレータを用いた教育実践の実態と、高性能シミュレータを用いた演習導入及び継続に向けた成人看護学領域担当教員の意識に関する質問紙調査を全国の看護系大学に対して実施した。
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