研究課題/領域番号 |
22592395
|
研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
平井 さよ子 愛知県立大学, 愛知県立大学看護学部, 教授 (70290046)
|
研究分担者 |
田中 幸子 山形大学, 医学部, 教授 (20286371)
藤原 奈佳子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (30178032)
賀沢 弥貴 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (10363954)
|
キーワード | 看護職 / 雇用形態 / 非正規職員 / 正規職員 / チームワーク / 職務満足 / 組織成熟度 / パート看護職 |
研究概要 |
[目的・方法]本年度は非正規職員であるパートタイム看護職から正規職員への転換モデルの構築を検討するために必要な基礎資料を得ることを目的とした。全国調査の前段階として半構成的面接を用いた聞き取り調査を実施し、その結果を踏まえて自記式質問紙による全国調査を実施した。研究の対象は、全国の200床未満の病院の事務部門長、看護師長、看護職員(正規職員と非正規職員)の三者とし、それぞれ34部、183部、3,117部を配布した。[結果]1.回収数は事務部門長が16部、看護師長が101部、看護職員が1,219部で、それぞれ回収率は47.1%、55.2%、39.1%であった。2.対象病院の設置者は、公益法人・医療法人が13施設(81.3%)であり、一般病床数:平均値97.7(±52.3)、療養病床数:平均値62.3(±26.2)であった。3.看護職の多様な雇用形態の導入に関する27項目(5件法:5.非常に思う~1.思わない)に関して三者間で多重比較したところ、三者間で有意(p<0.05)な差があった項目は「看護職員のストレスが軽減される」、「看護職の人材確保につながる」、「優秀な看護職を獲得できる」、「看護職の職場への定着が進む」など12項目であった。看護職員は事務部門長または看護師長にくらべて多様な雇用形態の導入に関する波及効果を肯定しにくい傾向にあった。4.職務満足度(須藤、2010)を同様に三者間で多重比較したところ、事務部門長、看護師長、看護職員の順で職務満足度が高くなっていた(p<0.001)。5.組織の成熟度(須藤、2010)では三者間での認識の差はみられなかった。6.看護職員について、看護職の多様な雇用形態の導入に関する波及効果を非正規職・正規職員2群で比較したところ、33項目中19項目で有意差(p<0.05p<0.001)があった。非正規職員は正規職員にくらべて多様な雇用形態の導入を肯定的に認識していた。7.看護活動におけるチームワーク度(高山、2009)では、同僚関係において正規職員は非正規職員より有意に高かった(p<0.05)。
|