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2011 年度 実績報告書

入院中の高齢者の意向を尊重するためのチーム医療推進モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22592402
研究機関神戸市看護大学

研究代表者

川上 由香  神戸市看護大学, 看護学部, 講師 (30364053)

研究分担者 小野 光美  島根大学, 医学部, 講師 (20364052)
キーワード看護倫理 / 高齢者 / 自己決定 / 面接調査 / 入院
研究概要

平成23年度:アクション・リサーチの準備段階
『入院中の高齢者の意向の表出に関する実態と倫理的問題の明確化』
1)「看護倫理事例検討会(以下、事例検討会と略す)」での事例収集
研究代表者が参加している3病院の事例検討会で提出された事例を分析した結果、多くの事例が、患者がどう考えていたのかを看護師が捉えられなかったという事例であり、高齢者の意向表出についてその実態を把握するためには、面接調査が必要であることが明らかになった。よって、平成24年度の前期には面接調査を実施する予定である。しかしながら、高齢者を取り巻く医療に関しては、分析の結果、共通した問題が確認されており、アクション・リサーチを実施する際には、これらを考慮する必要がある。なかでも、がん以外の疾患では終末期であるという判断がなされ難く、患者の意識状態に改善が見られない場合でも呼吸機状態を安定させるために気管切開をし、人工呼吸器を使用することや、透析の導入、通常通りの輸液が治療として行われており、看護師はこれを適切ではないと考えていた。一方で、医師からDNRの指示があれば、治療は行わないものと考える医師や看護師が存在し、DNRを正確に理解できていない現状がうかがえた。高齢者が判断できる状態であったとしても、家族によって入院の継続や治療方針、絶食等が決められており、看護師が家族を説得したり、高齢者に働きかけたりする様子はほとんど示されなかった。つまり、看護師にとって倫理的な問題があるということを感じてはいても行動に移すことが難しいのか、何らかの行動をした上でも状況を変えることが難しかったのかがこのままでは不明確であり、面接調査で明らかにする必要が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究は平成22年度からスタートし、平成23年度にはアクション・リサーチが開始される予定であったか、研究者の出産による活動休止期間があり、1年遅れで研究が進行している。また、先述したように事例分析に加え、面接調査が必要であることが明らかになったため、平成24年度前期には、クション・リサーチの準備段階として、看護師への面接調査を実施し、入院中の高齢者の意向の表出に関する実態と倫理的問題を明らかにする予定であり、後期からアクション・リサーチを実施する予定である。

今後の研究の推進方策

面接調査に関しては、既に神戸市看護大学倫理委員会による倫理審査を受け、承認を得ており、今後、面接調査を実施する施設において倫理審査を受ける予定である。

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公開日: 2013-06-26  

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