研究課題/領域番号 |
22592405
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
横手 芳恵 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (80200905)
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研究分担者 |
林 千加子 川崎医療短期大学, 看護学科, 講師 (50342291)
鈴木 千絵子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教 (30563796)
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キーワード | 医療事故 / 事故当事者 / リスク回避分析 / 安全学習尺度 / プログラム開発 |
研究概要 |
今年度目標1)の5段階リスク回避分析方法の検討には、患者自身の行為に基づくことの多い転倒・転落インシデントレポートの39例について、「行為の意味づけ」「場所の条件調整」「行為企画」「実行認知」「完了確認」の5段階の経過を追って、20年度A医療施設の許可を得て収集したデータを元にテキスト化した上で、想定されるリスクとその回避方法の探索を岡山リスクマネジメント研究会メンバー間で事例検討した。療養環境の管理責任が問われることの多い事故の性質を持っているが、この分析方法で検討することは、潜在していた患者への気がかりな情報を時系列に意識化することになり、医療チームで共有する手段が発見でき、自覚的取り組みを可能にすると考えられ、事故経験から学ぶツールといえることから、分析結果を医療の質・安全学会第5回学術集会で発表した。 目標2)安全学習尺度の信頼性妥当性検証のために、完成版安全学習尺度と「事故体験の学習」と「事故の心理的ダメージ」の理論枠組みを解明するための調査票を作成して、ランダムサンプリングを基に日本国内450施設の管理者に調査協力を依頼し、了解の得られた127施設に、調査表6460部を配布し3577票を回収、SPSSによるデータ入力の基、欠損値の認められる1000余を除外して解析を進めている。そして、本調査の基礎統計結果は協力依頼施設宛に郵送報告し謝辞を添えた。 次年度は目標1)の5段階リスク回避分析方法の妥当性を検討し、目標2)においてデータ解析を進め、安全学習尺度の妥当性と概念枠組みの検証を行なう
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