研究概要 |
看護職の医療事故の経験による安全学習とサポートの関連についての検討 : 本研究は、 過去に医療事故当事者の経験を持つ看護職を対象として、医療事故の経験による安全学習を促進するサポートの関連について検討することを目的とする。6,460 人の看護職を対象として郵送調査を実施した。医療事故の経験による安全学習の測定には、林らの「医療事故当事者(看護職)の安全学習尺度(Medical Safety Learning Scale: MSLS) 」を使用した。サポート内容 11 項目でそれぞれ受けたかどうか(有無)から MSLS 得点差をt検定で検証し、さらに MSLS の 6 下位尺度についてサポートの効果量を検証した。有効回答数は 2,523 人であった。サポート有無による MSLS 得点のt検定では、 「勤務変更、もしくは休暇をくれた」 を除くサポート項目で有意差を認めた。効果量の測定では、「必要な知識・技術を教えてくれた」のサポートで〔事故防止スキルの学習〕(σ=0.63) の安全学習に対して最も効果量が大きかった。 安全学習にはサポートが関連し、看護職への適切なサポート内容が効果的な安全学習に繋がることが示唆された。
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