研究分担者 |
中西 睦子 国際医療福祉大学, 大学院, 教授 (00070681)
樺澤 一之 大東文化大学, スポーツ健康科学部, 教授 (70095785)
大野 明美 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (40458534)
入江 浩子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師
森川 奈緒美 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 助手 (20445125)
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研究概要 |
本研究の目的は,アルバイトや部活動の経験の有無は大学生の対人関係コミュニケーションスキルの発達を促進するかを検証することである。看護系大学2年生132名を調査対象とし,自記式アンケート調査を行った。調査票の構成は,対人関係尺度18項目(kiss-18;菊池,1988)(以下,尺度1),看護師における患者とのコミュニケーションスキル測定尺度19項目(上野,2005)(以下,尺度2),アルバイト(サークル活動含む)の有無,部活動参加の有無などである。尺度は,「当てはまる(5点)」~「当てはまらない(1点)」の5段階評定法Likert尺度にて回答を得た。分析方法は,記述統計量の算出および2群の母平均値差の検定を行った。倫理的配慮として本学の倫理審査委員会の承認後,調査への協力は自由であり強制ではないこと,結果は成績評価に影響しないことを口頭と書面で説明した。研究対象123名(男子27名,女子106名),平均年齢19.6歳(SD1.71)であり,回収率は93.1%であった。現在,アルバイトをしている学生は84名(68.3%),していない学生は39名(31.7%)で,就業の種類は,飲食店(59.0%),小売業(24.1%),塾など学習支援(8.4%),その他(8.4%)であった。部活動に所属している学生は98名(79.7%),していない学生は25名(20.3%)であった。アルバイトの有無と尺度1の平均得点は,「初歩的スキル」:(t(121)=3.38,p<.005)および「攻撃に代わるスキル」:(t(121)=2.78,p<.01)で有意差を認めた。また,部活動の有無と尺度1の平均得点も「初歩的スキル」:(t(121)=3.70,p<.001)および「攻撃に代わるスキル」:(t(121)=2.59,p<.005)で有意差を認めた。一方,アルバイトおよび部活動の有無と尺度2の平均得点は,有意ではなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究推進方法は,『演習A』および『演習B』を受講した学生がその後に体験する臨地実習でのコミュニケーション能力評価からトレーニングプログラム効果を検証する 1)対象:研究同意が得られトレーニングプログラムを平成22年あるいは23年に受講した3年あるいは4年生で,当該学年の配当科目実習(必修)を終了した看護学生 2)方法:自記式質問紙調査 3)内容:調査票の構成は,(1)基本的属性,(2)コミュニケーションスキルの育成を支える科目の履修状況(看護学概論,基礎看護学等),(3)実習に関する情報(科目,期間等),(4)対人関係尺度(KISS-18;菊池,1988)あるいは看護師における患者とのコミュニケーションスキル測定尺度(上野,2005)
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