研究課題/領域番号 |
22592434
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研究機関 | 新見公立大学 |
研究代表者 |
土井 英子 新見公立大学, 看護学部, 准教授 (00290510)
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研究分担者 |
金山 時恵 新見公立短期大学, 地域看護学専攻科, 准教授 (30224588)
粟屋 剛 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (20151194)
中西 代志子 兵庫県立大学, 看護学部, 講師 (50217783)
小野 晴子 新見公立大学, 看護学部, 教授 (70331832)
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キーワード | 在宅高齢患者 / PEGによる経管栄養 / 訪問看護師 / 倫理的ジレンマ |
研究概要 |
終末期を含む在宅高齢患者へのPEGによる経管栄養の開始や不開始に際して、在宅高齢患者に判断能力が明らかにあると思われる場合、あいまいな場合、明らかにないと思われる場合のそれぞれにおける以下の8通りのケース((1)~(8))について、訪問看護師がどの程度、倫理的ジレンマを感じたかを明らかにした。調査期間は2012年2月12日~2012年3月31日であり、調査対象はランダムに抽出した全国3000か所の訪問看護ステーションの看護師3000名である。郵送法による無記名自記式質問用紙調査を行い、SPSS statistics 19.0で統計処理を行い、分析はノンパラメトリック検定(Kruskal-Wallis)を行った。調査に回答した訪問看護師は664名(22.1%)であった。 在宅高齢患者に明らかに判断能力があると思われる場合で、PEGによる経管栄養の開始・不開始について倫理的ジレンマを感じたと回答した訪問看護師の割合は以下の通りであった。 (1)PEGを患者も家族も望み、医師の判断により開始したというケース:10.4% (2)PEGを患者も家族も望んだが、医師の判断により開始しなかったというケース:45.8% (3)PEGを患者は望み、家族は望まなかったが、医師の判断により開始したというケース:45.8% (4)PEGを患者は望んだが、家族は望まないため、医師の判断により開始しなかったというケース:32.7% (5)PEGを患者は望まなかったが家族は望んだため、医師の判断により開始したというケース:56.9% (6)PEGを患者は望まず、家族は望んだが、医師の判断により開始しなかったというケース:22.5% (7)PEGを患者も家族も望まなかったが、医師の判断により開始したというケース:48.5% (8)PEGを患者も家族も望まないため、医師の判断により開始しなかったというケース:7.1%
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画のうち、平成23年度に予定していた全国の訪問看護師を対象とした質問紙調査を実施し、計画通り、調査研究を行なっている。平成24年度は調査結果を日本生命倫理学会で公表する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は調査結果を日本生命倫理学会で公表する予定である。報告で議論し、学術誌に公表する予定である。
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