研究課題/領域番号 |
22592434
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研究機関 | 新見公立大学 |
研究代表者 |
土井 英子 新見公立大学, 看護学部, 准教授 (00290510)
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研究分担者 |
金山 時恵 新見公立大学, 看護学部, 教授 (30224588)
小野 晴子 新見公立大学, 看護学部, 教授 (70331832)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 在宅高齢患者の判断能力 / PEGによる経管栄養 / 訪問看護師 / 倫理的ジレンマ |
研究概要 |
高齢患者へのPEGは日本では2000年あたりから急速に普及してきた。それに対して現在、過剰に造設されているという批判も出てきている。そのような批判を踏まえて、今回、食事摂取が困難になった在宅の高齢患者へのPEGによる経腸栄養の開始・不開始の決定がなされる際に、在宅高齢患者に判断能力が明らかにあると思われる場合、あいまいな場合、明らかにないと思われる場合のそれぞれにおける8通りのケースについて、訪問看護師がどのような場合にどの程度の倫理的ジレンマを感じたかについて調査した。ほか、「一般論として、食事摂取が困難になり栄養補給や水分補給が必要になった在宅高齢患者にはどの方法が第一選択だと思うか」「あなたは患者本人や家族とPEGによる経管栄養の開始・不開始について話し合う機会があるか」「あなたは医師とPEGによる経管栄養の開始・不開始について話し合う機会があるか」などの設問ももうけた。調査期間は2012年2月12日~2012年3月31日であり、調査対象はランダムに抽出した全国3000か所の訪問看護ステーションの看護師3000名である。郵送法による無記名自記式質問用紙調査を行った。SPSS 19.0で統計処理し、分析はノンパラメトリック検定を行った。調査に回答した訪問看護師は664名(22.1%)であった。その結果、次のことが明らかになった。第一に、看護師は、患者の自己決定が侵害されていると推測されるケースでより強く倫理的ジレンマを感じていた。第二に、看護師は、患者の判断能力が明らかにあると考えられる場合以外では、患者と家族の希望に沿った決定であっても、PEGを開始しなかったケースよりも開始したケースのほうがより強く倫理的ジレンマを感じていた。第3に、看護師自身のPEGに関する見方や患者・家族と看護師との話し合いの有無が、訪問看護師の倫理的ジレンマと相関関係がみられた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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