研究課題/領域番号 |
22592451
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
嶌田 理佳 名古屋市立大学, 看護学部, 准教授 (40331673)
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研究分担者 |
木村 和哲 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00423848)
明石 惠子 名古屋市立大学, 看護学部, 教授 (20231805)
土肥 靖明 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40305529)
藤井 聡 名古屋市立大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (90291228)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 高血圧 / 服薬 / アドヒアランス / 尺度 / 服薬行動尺度 |
研究概要 |
高血圧患者の服薬行動を評価し治療効果を予測できるツールとするため、日本人に使用可能な尺度の開発を試みた。まず60項目から構成される「服薬アドヒアランス尺度ver.1」を作成してインターネット調査を行い、その因子分析の結果をもとに32項目から構成された5件法の「服薬アドヒアランス尺度ver.2」を作成し、再度インターネット調査を行った。調査は全国の高血圧治療薬を内服中の40~70歳代の男女のべ1,431名を対象に行い、本尺度の信頼性・妥当性を検証した。信頼性は内的整合性および再テスト法により検討した。妥当性は血圧値と服薬忘れの回数をそれぞれ群に分けて独立変数とし、下位尺度得点を従属変数として群間のt検定により検討した。 今年度はさらに、研究当初に行った質的調査の結果も踏まえ、高血圧患者の服薬アドヒアランスを規定する概念構造を考察した。最終的には因子分析の結果の通り『薬理効果への期待』、『服薬の自己管理への意欲』、『服薬への否定的な感情』が服薬アドヒアランスに影響を与える因子と結論付けた。『薬理効果への期待』と『服薬の自己管理への意欲』はアドヒアランスを高め、『服薬への否定的な感情』はアドヒアランスの低下につながると考える。薬理効果への期待は薬理作用に対してだけではなく、医療者への信頼を背景とした感情に支えられたものであった。また、自己管理への意欲は血圧をうまくコントロールしていきたいという気持ちの表れであり、薬について理解した上で自己管理していこうという意欲が、服薬に対する否定的な感情を乗り越えて服薬アドヒアランスを高めるのではないかと考えた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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