外来治療を受けながら療養生活を送る家族に対するグループ支援プログラムの適用と支援のあり方の検討 【研究目的】 外来治療を受けるがん患者の家族に対するグループ支援プログラムを修正・適用し、家族に対するグループ支援のあり方を検討する。【研究方法】1.支援プログラムの修正:LazarusとFolkmanストレス・コーピング理論、ソーシャルサポート理論を理論的枠組とし、24年度の調査結果を踏まえて、プログラムの内容およ運用方法を修正した。 2.支援プログラムの実施:①プログラム参加者の選定では、札幌圏内の3施設に依頼し、対象者の紹介を得た。条件としては、外来治療を受けているがん患者の家族で、原則としてプログラムの全セッションに参加できる者とした。②支援プログラムの運用では、フイールドとなるがん診療拠点病院のがん看護専門看護師、がん化学療法認定看護師、理学療法士、栄養士と協働した。3.プログラムの評価:プログラムの効果を明らかにするために、短縮版POMS、CQOLC日本版、尾関のコーピング尺度、およびセッション評価表での調査を実施した。また、コントロール群には短縮版POMS、CQOLC日本版、尾関のコーピング尺度調査を実施した。【結果】1.対象者;60人の家族に依頼し、9人からの参加の同意が得られた。女性6人、男性3人であった。コントロール群の対象者は10人であった。2.調査表の結果では、POMSで対象群において参加後の「活気」に上昇傾向が見られた。また、尾関コーピング尺度では対照群の参加後において「回避」得点の低下が見られたが、コントロール群との比較検討は、人数が少ないため実施しなかった。今後は、参加者の増加を狙い、回数の検討など運営方法の修正が必要と言える。
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