研究課題/領域番号 |
22592470
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研究機関 | 兵庫医療大学 |
研究代表者 |
小西 美ゆき 兵庫医療大学, 看護学部, 講師 (30292684)
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研究分担者 |
佐藤 禮子 兵庫医療大学, 看護学部, 教授 (90132240)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 肝がん / 転移性肝がん / 周手術期看護 |
研究概要 |
1.看護師が考える転移性肝がん患者の看護の特徴に関する聞き取り調査 手術を受ける肝がん患者の看護に3年以上携わった経験をもつ看護師を対象に、インタビューガイドに基づく半構成面接を実施した。肝がん手術を受ける患者に特徴的な苦痛・侵襲、観察・アセスメント・患者ケアを実施するうえで留意・配慮していること、原発がん手術体験が転移性肝がん手術を受ける患者に与える影響などについてデータを収集した。5名の看護師(肝がん手術を受ける患者の看護経験年数平均8.6年)からデータが得られた。転移性肝がん患者の周手術期看護には、手術患者に共通する看護の視点のみならず、肝臓の手術・転移がんの治療ならではの看護援助が必要とされることが示唆された。また、患者の原発がん手術体験の転移性肝がん手術への影響は、心身両面の影響を挙げる看護師がいる一方で、影響が感じられないとする看護師もいることが明らかとなった。 2.米国病院における肝がん患者の周手術期看護の実情についての視察 米国西海岸に位置する私立病院において、①治療開始前の患者教育・指導、②術前指導、手術当日のケア、③術後から退院までの看護のそれぞれを担当する部門の医療スタッフから患者ケアの実際について説明を受け、病院施設の視察を行った。 ①肝がん治療には選択肢が多く、治療前クラスに参加する患者の病期・病状なども多様であるため、指導内容を改善して、各治療・長期的療養過程の概要(全体像)を理解できるようにしていること、②術前指導は資料・教材の送付と電話で行い、患者からの質問を受ける窓口も整えられていること、③術後回復の状況に合わせて退院に向けた指導が開始されることなどの情報が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
看護師を対象とした面接調査は、10名程度を対象とすることを予定していたが、協力依頼をした病院施設の都合により、5名の面接実施にとどまっている。必要なデータはある程度得られたと考えるが、調査結果を一般化するためには、異なる病院施設に所属する看護師からのデータ収集も必要であると考えられる。そこでデータ収集の追加を検討しているため、平成24年度内で面接調査が完了していないことから、やや遅れていると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
平成22年度に実施した文献調査、平成23年度に実施した患者を対象とした面接調査、平成24年度に実施した看護師を対象とした面接調査、米国病院の視察から得られたデータをそれぞれ整理する。必要に応じて、看護師への面接を追加して実施する。それらの結果に基づき、転移性肝がんで手術を受ける患者に対する、原発がん手術の体験を反映させた周手術期看護援助方法の原案を考案する。そしてその原案に対し、肝がん患者の診療・看護に携わる医師・看護師から助言を受けて修正を加え、最終的な周手術期看護援助方法を作成する。
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