本研究は、 先行研究によって構築した看護介入モデルをもとに開発した小児慢性腎臓病思春期患者のセルフマネジメント支援プログラムを実施、評価し、臨床適用を検討することを目的に 2010 年より 3 年間行った。初年度か 2 年目にかけて、九州の 2 つの大学附属の医療機関の小児科外来に通院中の小児慢性腎臓病思春期患者 14 名を対象に開発したプログラムを実施した。事前事後質問紙調査と事後に半構成的面接調査を行い、本プログラムの影響を分析した。また、交渉スキル・トレーニングとプログラム全体の評価として、プログラム参加者に対して質問紙調査と面接調査を行った。その結果、本プログラムは自律したセルフマネジメントを促進し、その有用性が示された。また、プログラムに参加することが、参加者のピア・サポートの体験となっていた。3 年目には、臨床適用のために臨床看護師の学習ニーズを確認したため、今後臨床看護師の教育を行っていく予定である。
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