研究概要 |
本科研の最終年度である24年度は、「小児がんの子どもへの病名病状説明に対して親が抱く不確かさ」への介入プログラムの構築を目指すために、School of Nursing, University of California, San Francisco校のDr. Christina Baggott(RN, PhD, PNP)に研究計画書の指導を受けた。Dr. Baggottは、小児がん看護の研究を専門とするResearcher職で、国際小児がん学会(SIOP)看護の部で2013-2015年度において大会長を務める。 Dr. Baggottは介入案としてビデオ作成(誰でも、いつでも、どこでもアクセスできるtechnologyの活用)を提案し、研究仮説や研究対象者、介入方法(ビデオに盛り込むべき内容やビデオ視聴後のコーチングに関する具体的方法)、介入評価内容等について詳細な検討を行い、実施可能な介入研究の手法を得ることができた。介入研究は看護実践の質に寄与するものであり、介入研究を進めていく上で、誰が介入者になるかということは大変重要な検討課題である。米国では、親や子どもへのDecision-Makingについて、自らの役割として主体的に取り組んでいるのは主にClinical Nurse Specialist(CNS)であるが、日本ではまだまだ小児看護におけるCNS養成が追いつかない現状であるため、小児がんを取り扱う病院で勤務する病棟師長や副師長と共に取り組まなくてはならない研究であるとも指導を受けた。
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