本研究の目的は、思春期がん患者が「情報獲得を控える」という現象の構造(現象が生じる前後関係、背景、状況、場面など)を明らかにすることである。 平成22年度は関東圏と関西圏で6名の面接を行った。平成21年度に面接を行った3名も合わせ、分析を行った。分析については、数回にわたって、小児看護および質的研究の専門家からスーパーバイズを受けた。現在、【心の余裕】、【その時その時を生きる】などがカテゴリーとなる可能性があり、中心概念として《時間軸》が挙げられるのではないかと考えている。患者の視点からのデータであり、看護への示唆を得る上でも重要である。今後、比較分析をより深めていく。 今後の研究計画については質的研究の専門家にスーパーバイズを受け、面接は計9名で十分であると言われている。参加観察は関西圏にある施設の承諾を受けているが、該当者の入院がなく行うことができなかった。引き続き、行う予定である。また、小児がんを専門としている医師・看護師の面接も予定している。
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