思春期がん患者には「情報獲得を控える」という現象が存在しており、その現象の構造(現象が生じる前後関係、背景、状況、場面など)を明らかにすることが本研究の目的である。 平成24年度は、平成21・22年度に関東圏と関西圏で行った思春期がん経験者9名の面接データの分析を引き続き行った。分析については、計8回にわたって、小児看護および質的研究の専門家からスーパーバイズを受けた。現在、【その時その時を生きる】、【選択肢のない状況】などがカテゴリーとして、また、[身体的苦痛への恐れ]、[希望]、[身体的感覚]などが関連要因として、《時間軸》が中心概念として挙げられると考えている。患者の視点からのデータであり、看護への示唆を得る上でも重要であると思われる。
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