1. 本研究の目的は(1)米国で虐待予防に効果があるとされているHealthy Start Program(「健康な出発」プログラム)の家庭訪問支援プログラムの方法を活用し、大学院での助産師養成教育を効果的にするための乳児期の継続した家庭訪問支援教育プログラムを開発する(2)作成したプログラムを大学院での助産師教育に導入し、学生の教育評価や家庭訪問対象者のインタビュー等から乳児期の継続した家庭訪問育児支援教育を実施評価することである。 2. 平成22年度の研究実施計画 (1)教育担当者がトレーニングを受ける.(2)関連学会や研究等から必要な情報を収集する.(3)本学の助産師養成教育課程の教育プログラムを考える.(4)プログラムを実施していない(現行の教育)学生の教育評価をする. 3. 平成22年度の成果 (1)HFA(Healthy Family of America)の認可を受けているアメリカ合衆国ケンタッキー州において、家庭訪問支援プログラムのスーパーヴィジョンの研修に参加し、スーパーバイザーに必要な知識と方法について学ぶことができた。この研修を通し家庭訪問支援プログラムにおいて、FSWに対してのスーパーバイザーの役割などが、本学で実施する予定である乳児期の継続家庭訪問支援における、助産師養成課程の学生と教員との関係に活用できる学びとなった。また、他にも教育担当者が教育プログラムを作成する上で必要な研修会に参加することで、乳児期における継続した支援の必要性を再認識できた。 (2)大学院での助産師教育課程において身につけるべき知識と技術について先行文献をもとに検討し、助産師教育における目標を検討してきた。また教育プログラムの評価の方法についても先行文献や研究協力者とディスカッションを重ね検討を進めてきた。今後、最終的に検討した目標に照らし合わせ、効果的な教育の時期や方法について具体的にカリキュラムに組み込みプログラムを作成していく予定である。また、現行学生の評価について、学生全体のヒアリングを実施し、様々な課題が抽出された。今後、学生個別のヒアリングを実施し、作成する教育プログラムに活用することも検討している。
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