研究課題/領域番号 |
22592502
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研究機関 | 三重県立看護大学 |
研究代表者 |
二村 良子 三重県立看護大学, 看護学部, 准教授 (30249354)
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研究分担者 |
永見 桂子 公立大学法人三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (10218026)
崎山 貴代 公立大学法人三重県立看護大学, 看護学部, 講師 (40321278)
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キーワード | 助産師 / OSCE / 臨床能力 / 分娩介助技術 / 助産教育課程 |
研究概要 |
助産師の臨床能力の向上の必要から、演習等の充実および助産の実践に必要な基本的技術の強化を図ることが求められている。そこで、本研究では、妊産褥婦・新生児の健康状態に関するアセスメントおよびそれに基づき支援する能力を高めるため、助産教育課程において学習する看護技術の中で、特に、分娩介助技術および新生児蘇生に関する技術に着目した。これらの項目は、助産師として習得が求められる技術内容であるが、日常生活の中で遭遇する機会が多くはなく、また近年の分娩数の減少から、助産師の臨床能力としては個人により違いがみられ、十分な技術習得までには時間を要する現状がある。そこで、分娩介助技術および新生児蘇生に関する技術について、助産師各個人の習得状況を把握し、それぞれの技術における課題を明確にするためにOSCE(Objective Structure Clinical Examination:客観的臨床能力試験)を用いた評価を行ことが必要であると考えた。OSCEの課題設定にあたっては、「新人看護職員研修ガイドライン」の研修内容と到達目標および「看護学士課程におけるコアとなる看護実践能力を基盤とした教育」の卒業時の到達目標等を参考にした。特に「助産技術を支える要素」および卒業時の到達目標の「教育の内容」、「学習成果」等の組み合わせより、「正常妊婦の健康診査と経過診断(分娩監視装置装着と判読)」、「妊婦の健康診査時の外診技術と胎児心音聴取」、「破水の診断と看護」、「分娩介助技術-児頭娩出~躯幹娩出-」、「分娩期の異常への対処と援助(出血)」、「新生児の出生直後の援助」、「新生児の異常時への対応と援助」の課題を設定した。さらに、それぞれの課題に対するチェックリスト、マニュアルを作成した。今後は、これらの課題の実施により技術の習得状況の把握を行い、OSCEを用いた評価の有効性の検討を行うこととする。
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