研究課題/領域番号 |
22592505
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研究機関 | 森ノ宮医療大学 |
研究代表者 |
吉川 彰二 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (00326290)
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研究分担者 |
永井 利三郎 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50124748)
佐藤 寿哲 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 助手 (90614082)
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キーワード | てんかん / 小児医療 / 看護 / 成人医療 / 移行 / トランジション / キャリーオーバー |
研究概要 |
平成23年度に行った社団法人日本てんかん協会近畿ブロックの各支部に所属する会員(患者および家族)を対象にした移行ケアに関する認識と実際についての質問紙調査(「基本情報」、及び、「レディネス・チェックリスト」の結果について順次学会発表を行った。①「てんかん診療における病気の理解と必要とされる情報提供」について-てんかん診療における移行ケア調査の結果から-、②「てんかんをもつ子どもの診療とトランジション」について-小児診療から成人医療への移行の実態-、③「てんかんをもつ子どもの診療とトランジション」について-小児診療から成人医療への移行の実態(家族へのアンケートより)-、④「てんかん診療における自立促進へのかかわりについて」-てんかん診療における移行ケア調査の結果から-、⑤「小児期に発症したてんかん患者とその家族が成人医療への移行に求めるもの」について-アンケートの自由記載より-。 これらの結果、当初の目的である、本人、家族からキャリー・オーバーしている人々の実態とその移行ケアへのニーズを明らかにできた。加えて平成24年度はアンケート調査(H.23)を更に拡大し、病院、診療所に通院している患者とその家族を対象にアンケート調査を行いデータの信頼性を高めることを目的に、てんかん診療を行っているてんかん専門医(精神科、神経科、小児神経科医を含む)に協力を依頼し調査を行った(現在分析中)。また、これらと並行して、本アンケートと同時に行った「レディネス・チェックリスト」を修正し、「レディネス・チェックリスト(てんかん用)」を作成しているところである。 これらの調査結果および現在進行中の研究内容は、わが国の小児医療から成人医療への移行に関わる諸問題がクローズアップされている現在、その促進のあり方を具体的に検討するうえで非常に重要な資料であり、かつ、移行のための有用なツールとなる可能性がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
追加調査の実施したことろ、前回調査から推測した回収率を満たすことができなかった。そのため、調査期間を延長し対応する必要が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
てんかん診療を行っているてんかん専門医(精神科、神経科、小児神経科医を含む)を対象に、「レディネス・チェックリスト」を修正し、「レディネス・チェックリスト(てんかん用)」を作成、試行することで、その有用性を検討する。また、疾患特異的(てんかん用)の「レディネス・チェックリスト」の中でも、発達段階に沿った3種類の「レディネス・チェックリスト」(early:10-12y),(middle:13-15y),(late:16-18)の作成と試行による有用性の評価を目標とする。
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