研究概要 |
研究の目的:3カ年間で産褥期における骨盤底筋力の変化と尿失禁との関係性を明らかにするものである。妊娠・産褥期の横断的な尿失禁状況を明らかにする。また,産褥期の尿失禁は永続的になる可能性が高いため,産褥1~3カ月時点で尿失禁がある褥婦の尿失禁改善のために,骨盤底筋力体操実施と骨盤固定法(トコベルト使用)による尿失禁改善方法を試みる。 調査期間:骨盤底筋力が非妊娠時期と同様であると予測される妊娠初期(妊娠12週未満)から妊娠後期(分娩前まで)と,分娩終了後の産褥期間(産褥1カ月,3カ月,6カ月,8カ月,12カ月)を調査する。 調査方法:質問紙調査票にて尿失禁状況を妊娠期間中,産褥期間中(産褥1カ月,3カ月,6カ月,8カ月,12カ月)調査する。産褥1~3カ月時に尿失禁があった対象者に,尿失禁状況を把握するために骨盤位置確認と60分パットテストを行う。その上で骨盤底筋群体操を4~8週間実施する。骨盤底筋群体操を実施しても効果がない対象者に,骨盤底筋群体操継続と骨盤固定法(トコベルト)にて尿失禁改善を試みる。指導後4週目に再び,尿失禁状況把握のため質問紙調査票と60分パットテストを行いその効果を検討する。 研究実施状況:平成22年度は,質問紙調査票を作成し調査協力病院との調整を行った。対象群である非妊娠時の健康な女性10名に対し,骨盤固定法による骨盤位置確認と尿失禁状態を把握するため質問紙調査票と60分間パットテストを行った。対象群には尿失禁症状はなかった。
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