中高年女性の「健康統御力」の形成過程とソーシャルキャピタルの影響に関する研究

2013 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 22592513
• 研究機関: 名古屋大学
• 研究代表者: 島 明子 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80337112)
• 研究分担者: 丸山 知子 天使大学, 看護栄養学部, 教授 (80165951)
• 研究期間 (年度): 2010-04-01 – 2015-03-31
• キーワード: 中高年女性 / ストレス対処力 / ソーシャルキャピタル / 健康プログラム

研究概要

研究目的：本年度は、量的調査においては中高年女性の健康状態と健康統御力、ソーシャルキャピタルとの関連性を明らかにすること、介入調査においては健康プログラムの内容の修正を行い、RCTによるプログラムの第一次評価を実施することであった。
研究計画：量的調査においては、特にソーシャルキャピタルの影響を明らかにするために、地域の繋がりがどのように関連するかを分析するために、対象地域を拡大して、対象者を募集し分析することを本年度の計画とした。介入調査においては、昨年度に作成した健康プログラムの内容を精錬させて、対象者へのRCTを開始することを計画とした。
具体的内容：量的調査においては、対象者の拡充がすすまず、研究協力者数が減少しているため分析に至っておらず、現在も対象募集と調査を継続中である。介入調査では、健康プログラムの内容について、昨年度に追加したプログラム（尿失禁予防と骨盤底筋群体操を重点化した内容）について、開発段階において、DVDの内容を理解しづらい、対象者が個々で実施可能なセルフケアへと結びつきづらいという課題が明らかになり、本年度はプログラム内容を修正し、内容の理解しやすさと女性が一人でも自分のペースに応じて実施できるという課題を解決した。本年度は、介入調査について健康プログラムを対象にとって実行可能な内容へと精錬することに一定の成果があったが、プログラムの期待する効果として、女性の自己コントロール感覚を向上するという主目的には達していず、現在、CBTプログラムと同時進行にて女性の健康に対する自己コントロール感覚を向上するための内容を更に修正中である。次年度はRCTにてプログラムの評価修正すすめる予定である。量的調査については、対象者の確保が予定よりも遅延している現状にあるため、今後は対象者の地域や更年期医療を受診されている女性へ対象を拡大して募集し分析をすすめる予定である。

現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

量的調査において、追跡年度が進むにしたがって研究にご協力くださる方々の確保が難しく、分析対象者数が減少していることと、研究にご協力いただく方々の追加募集が遅延しているため、調査全体が遅延している。調査対象者の募集について地域や場所を拡充して、更に追加募集し、本来の調査目的が達成されるように研究をすすめる予定である。

今後の研究の推進方策

調査の遅延を解決するために、量的調査において、対象者の追加募集を早急に行う。追加募集の方法としては、対象地域や場所を拡大して募集を行う。介入調査においては、健康プログラムのRCTを実施し、プログラムの評価を行う。