研究課題/領域番号 |
22592517
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研究機関 | 日本保健医療大学 |
研究代表者 |
田崎 知恵子 日本保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (00389892)
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研究分担者 |
久保 恭子(木村恭子) 横浜創英大学, 看護学部, 教授 (10320798)
岸田 泰子 杏林大学, 保健学部, 教授 (60294237)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | ムコ多糖症 / 酵素補充療法 / 恩恵と負担 / 意思決定 |
研究概要 |
緒言・目的:2007年よりムコ多糖症型児への新治療として酵素補充療法がわが国でも可能となった。しかし、効果、副作用には未知な部分があり児と家族は、治療への効果に大きな期待を寄せると同時に、効果の程度、治療にかかる生活全般への負担、将来への不安を抱えていると考えられる。本研究は、不安を抱えながら治療を続ける児と家族に対して継続的な支援方法を構築してゆくために、児と家族が感じている治療に対する恩恵と負担を明らかにすることを目的実施している。 方法:酵素補充療法を受けているムコ多糖症児の家族9組を対象に、3年にわたり縦断的に面接調査を実施した。 結果:治療の効果に恩恵を感じている一方、治療効果が実感できない患者や家族もありその場合負担感はより一層強く感じていることに変化はなく治療を続けるかその意思決定にも迷いが生じ苦悩を抱えていた。また調査対象の家族を縦断的に観察することで治療が児に及ぼす発達的側面が明らかになりなってきた。成長に伴い児の自立度があがりひとりで通院できるようになったなど、家族の負担感は軽減しているケースもあった。しかし治療を開始して数年、はじめは効果を実感したが、最近風邪などをこじらせ易くなり体力の低下を感じているケースもあった。つねに将来への不安とともにある児と家族の状況がより明確になってきた。医療機関においては家族と児への負担が最も少なくかつ安全に治療が続けられるよう各施設が工夫をしている。子ども病院など専門機関では同疾患の児が複数通院しており児と家族らの情報交換の場となったり看護師や保育士らによる生活・遊びの支援を受けることによって家族は支えられていると感じていた。 考察:児と家族らは酵素補充療法が生活の一部になっているが、さらに多様な医療サービスのあり方が検討されなければならない。医療機関-地域-児と家族の強いつながりが必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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