研究課題/領域番号 |
22592537
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
宮崎 美砂子 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 教授 (80239392)
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研究分担者 |
飯野 理恵 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 助教 (40513958)
岩瀬 靖子 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 助教 (20431736)
時田 礼子 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 助教 (70554608)
石丸 美奈 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 准教授 (70326114)
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キーワード | 地域看護 / 予防 / 持続 / システム / 技術 |
研究概要 |
<本年度の取組内容> 研究2年目にあたる本年度は、昨年度に質問紙調査を実施した事例をより詳細に検討するために、「3年以上持続的に行われかつ予防活動としての成果の手応えを主担当保健師が感じている保健事業」の中で追加調査の協力の得られた14事例を対象に、主担当保健師に対して半構造化面接調査を行った。聴取から得られた保健師の判断・意図・行為に基づき、予防活動の持続・発展に関わる地域看護実践の要件と解釈できる内容を研究者間で協議しながら抽出し、整理した。 <本年度の成果> 1.調査した14事例は、保健所による事例1、市町村による事例13であり、取組平均期間は5.9年であった。母子に関する取組6、成人高齢者に関する取組8であった。 2.予防活動の持続・発展に関わる地域看護実践の要件として、全事例から100の内容が抽出された。内容の性質に基づき分類整理したところ、以下1)~4)の4カテゴリー、すなわち1)実践に対する理念、2)活動を持続・発展させる技術、3)取組成果に対する認識、4)取組推進の拠り所の創出から成る、18サブカテゴリーが要件として見出された。 3.上記4カテゴリーの関係性を検討したところ、実践に対する理念が中核にあり、活動を持続・発展させる技術が取組の拠り所の創出により効果的に機能し、取組成果に対する認識が形成されるという構造的特徴を有していると考えられた。持続・発展の要件とその構造的な特徴を理解して活動に臨むことは予防活動を効果的に推進する上で有用と示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究分担者及び連携協力者との定期的な研究会開催により、計画どおり調査の遂行及び結果に関する討議を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの調査結果に基づき、予防活動の持続・発展に影響を与える体制・システムの構造、さらにそれらの体制・システム構築に関する地域看護技術に焦点をあてて、検討を進める。そのための推進方法として、予防活動に対して経験豊かな関係者を含め、より多くの人々と意見交換する場をもち、本研究にて最終的に創出する知見を有用かつ実用性のある内容としていく。
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