研究課題/領域番号 |
22592553
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
鳩野 洋子 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20260268)
|
研究分担者 |
真崎 直子 日本赤十字社広島看護大学, 地域看護学領域, 准教授 (40548369)
鈴木 浩子 武蔵野大学, 看護学部, 講師 (40468822)
|
キーワード | 市町村 / 統括保健師 / リーダーシップ / 役割・機能 / 尺度開発 |
研究概要 |
本研究は市町村統括保健師のリーダーシップ能力を明らかにする尺度の開発を目的としている。本年度は、尺度項目の尺度の構成概念を検討するとともに、尺度項目、および能力への影響要因の収集整理を目的とした。 方法として、リーダーシップ能力の構成概念を検討するため、国内外の文献レビューを実施した。また尺度項目、影響要因項目の収集のために半構成的インタビューを実施した。インタビュー対象は計12名であった。インタビュー内容を逐語録にしたものから、統括保健師の役割・機能に該当する文脈を取り出し、言葉を整理した。整理したものを文献レビューを参考に、「資質」「行政能力」「専門能力」に分類した。その中から、先行研究で統括がでてくる以前の管理者の役割・機能と言われているものは除き、統括保健師固有の役割・機能と考えられるものを整理した。また研究者間でブレーンストーミングを行った。なお倫理的配慮としてこれらの過程については九州大学の倫理審査委員会の承認を受けた。 リーダーシップに関する構成概念としては、国内・国外において様々なものが得られたが、本研究成果の活用可能性の観点からは、厚生労働省の検討会において提示されている保健師に求められる能力の枠組みを活用するのが有効ではないかと考えられた。統括保健師に求められる固有の能力として、インタビューから15項目、ブレインストーミングから1項目が整理された。項目は「組織横断的に適切な人材配置をする」「保健活動の成果がでるような組織体制を自治体の中で提言する」「保健師全体の活動のビジョンを示す」「「課横断的に観点から優先順位の高い保健事業を推進する」その他である。 次年度は、本年、整理された項目を精選するとともに、項目の過不足等を検討し、本調査を実施する予定である。
|