研究課題/領域番号 |
22592573
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研究機関 | 国立保健医療科学院 |
研究代表者 |
成木 弘子 国立保健医療科学院, 統括研究官 (30237622)
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キーワード | 地域 / 医療 / 保健 / 連携 / システム / 保健所 / 保健師 / 構築 |
研究概要 |
【目的】地域保健医療システムづくりを推薦する保健所保健師の"連携"機能を明確にし、具体的な実践方法を探求することを目的とし、研究2年目にあたる平成23年度は、22年度に引き続き、地域医療連携システムづくりに関わっている保健所保健師が、関係者とどのように連携づくりをしていくのか、そのプロセスを明らかにし、その上で他職種との違いを明らかにする為の質問紙を開発することを目的とした。 【研究実施方法】昨年度実施した保健師への個別インタビューでは、理論的飽和化までいたっていなかった為に、引き続き保健師に対してインタビューを実施した。そのカテゴリーをベイスにして、自記式質問紙の開発を試みた。 【結果及び考察】1)保健師に対する個別インタビューは7名の者を対象として実施し、昨年度の対象者6名と併せて13名となった。これらの分析の結果、地域医療保健医療システムを構築する役割にある保健師は、関係者の中で立場の弱い職種(訪問看護師、ヘルパー、住民)などが、(1)他職種での話し合いで十分役割が果たせるように「情報を理解しやすい形に加工して発信」「わかりやすく情報発信できるよう支援」をする機能を発揮しいえいた。(2)保健師自身も事業の役割や位置づけを確認し、連携作りにおける役割を認識するだけでなく、保健師の機能を確認し自信をもって活動が展開できるように変化していた。これらは、システム作りに関わる複数の職種のそれぞれがエンパワメントしていく課程であると考えられた。2)保健師の連携づくりと他の職種のそれの違いを明らかにする為に質問紙の開発に取り組み、プレテストを実施したが本調査を実施するまでには至っておらず、次年度に本調査を実施し当初の目的を達成する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度の調査での個別インタビューだけでは、理論的飽和化まで至らなかった為に、追加の個別インタビューを実施し、その分析を行う必要が生じた為に、自記式質問紙の開発が遅れ、プレテストまでは実施したが本調査までには至ることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は研究の最終年に当たる為に、前年度実施しきれなかった数量的調査を速やかに実施し、これまでの研究を学会等で報告するとともに、研究の総まとめを行い報告書を作成する予定である。
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