研究課題/領域番号 |
22592595
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
小野 幸子 宮城大学, 看護学部, 教授 (70204237)
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研究分担者 |
阿部 桃子 東京医療保健大学, 医療保健学部, 講師 (80347195)
坪井 桂子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (80335588)
河原畑 尚美 宮城大学, 看護学部, 助教 (50511622)
田中 美江 宮城大学, 看護学部, 助教 (80555201)
平尾 由美子 宮城大学, 看護学部, 助教 (60457752)
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キーワード | 高齢者ケア施設 / 看護職 / 介護職 / 倫理観 / 教育支援 |
研究概要 |
平成22年度は、看護・介護職員の継続教育として、ケア倫理観や倫理的感受性を高める戦略的な教育・研修の方法と評価方法を開発するための基礎資料を得るために、全国の高齢者ケア施設の中から先駆的にケアを推進している施設の看護管理者や教育担当者を対象にケア倫理に関する教育・研修と評価方法の現状と課題を面接および郵送法の調査によって把握することであった。 計画では、介護療養型医療施設、介護老人保健施設および特別養護老人ホーム、各々3施設(総計9施設)の看護管理者や教育担当者を対象であったが、実施できたのは各々2施設(総計6施設8名)の看護管理者あった。これは、調査結果の真実性・確実性保障のための確認に時間を要としたためであった。調査結果は、いずれの施設の看護管理者も看護・介護職員のケア倫理観や倫理的感受性を高める教育・研修の重要性を認識していた。但し、教育・研修の対象・時期・方法および内容は様々で、(1)対象・時期は、(1)新人教育としてのみ、(2)指導者レベルの看護・介護職(3)(1)+(2)、(4)全職員や部局の看護・介護職を対象に、(2)教育・研修の方法は、(1)集合教育として看護のトップ管理者や倫理の専門家を招聘した講義、(2)(1)に引き続く個人ワークやグループワークおよび全体討議、(3)各部署において、生じたり、生ずる危険性のある倫理的問題・課題の事例のカンファレンス、(4)(1)+(2)+(3)、(5)看護のトップ管理者が各部局をラウンドして、倫理的問題と捉えられた場面や事例を部局の責任者やスタッフに直接指導するなどであった。(3)研修内容は、(1)ケア倫理に関する基礎的知識の提供・確認、(2)ケアの倫理的問題・課題について考える素材(著書・論文および施設で体験した倫理的問題・課題の事例など)の提供、(3)(1)と(2)のを組み合わせなどであった。しかし、ケア倫理観や倫理的感受性の教育・研修の結果の評価方法はいずれの施設も明確にしたものはなかった。今後(平成23年度)の課題として、残っている各施設1施設の管理者の調査をして結果を整理し公表すること、また、実施した教育・研修の評価と、それに基づく継続教育・研修のあり方を研究分担者や協力者と共に検討して教育・研修の試案を作成することである。
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